M&A ZMP(東京都文京区)は24日、海外に事業を展開していくことを明らかにし、中国、韓国、ベトナムに販売や開発を目的とした合弁会社を設立したことを発表した。同社はこれまでも国内でソニーや丸紅などと合弁会社を設立しているが、海外で合弁会社を設立するのは初めての試み。3か国同時に立ち上げることから海外展開への強い意欲が伺える。中国・韓国の合弁会社は、同社の物流支援ロボット「CarriRo」(キャリロ)の販売・保守事業から開始し、宅配ロボット「CarriRo Deli」(キャリロデリ)や自動運転バスなどの販売に拡大していきたい考えで、将来的には各合弁会社で新商品の開発を行うことも検討しているという。
中国の合弁パートナーはチェンジエ氏で、同氏は1980年代末に国費留学生として日本で博士号を取得後、日本の国立大学副教授などを経て、現在は中国の国立研究所の主任教授として自動運転技術などの研究開発に従事している。韓国の合弁パートナーは大型の真空搬送ロボット技術に強みを持つ「T-ROBOTICS社」(Tロボティクス)で、同社CEOのスンウクアン氏は「ZMPの製品は韓国内の多様な物流・製造現場にも十分に適用できると確信している。ZMPとの新製品共同開発にも取り組めるように努力する」と話し、韓国市場での新しい取り組みに期待を寄せている。
一方、ベトナムの合弁会社は、海外展開に向けた開発力強化の一端を担う開発会社として立ち上げる。合弁パートナーはターゴックフイドン氏で、同氏も国費留学生として日本の大学を卒業後、日本企業のソフトウェアエンジニアを経てベトナムに帰国し、両国の架け橋として働いてきたという。
ZMPは25日に、同社主催のイベントの中で合弁会社設立に関する記者発表を行う。