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話題Shippio（シッピオ、東京都港区）は、オンラインセミナー「Logistics DX SUMMIT 2023」（ロジスティクスDXサミット2023）を3月2日から2日間開催する。国際物流におけるDX（デジタルトランスフォーメーション）をテーマに、先駆的な取り組みを展開する企業が続々と登壇。世界的な巨大産業となるべき国際物流における進化のあり方を探る。
日本の産業基盤を構築する機能を果たしてきた国際物流は、人手不足やデジタル化の遅れといった構造的な問題の解決を迫られている。新型コロナウイルス禍や地政学的リスクに伴う物流の混乱、さらには新興国への経済シフトの進展やグローバリゼーションの加速など厳しさを増す事業環境下で、いかに難局を切り抜けるか。その解決に向けた一つの方向性として注目されるDXの取り組みについて、登壇各社の代表者が持論を展開しながら検証していく。
開幕に先立ち、今回のセミナーの見どころを紹介する直前企画。第1回は、主催するシッピオの佐藤孝徳CEO（最高経営責任者）に、セミナーを契機とした新たなムーブメントへの意欲とその意義、さらに視聴者に訴求したいテーマについて聞いた。
▲Shippio・CEO（最高経営責任者）の佐藤孝徳氏
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「Logistics DX SUMMIT」（LDS）を最初に発案したのは、今から2年前のことです。物流業界の抱える問題の解決を産業界全体のテーマと捉えて、規模や業種の枠を超越して経営者が横断的に議論する場を作れないか。「物流版『ダボス会議』」とも言うべき新たな挑戦が、いよいよ3月2日に動き出します。
多くの関係者が介在して「複雑で閉じたビジネス」を展開する国内の物流業界。絶えず変化し続ける事業環境下で生じる様々な問題に直面しながらも、既存の発想から脱却できず各社が独自の方法で対処しようとする－－。
日本の産業における持続的な成長を実現するには、社会に不可欠なインフラである物流機能の最適化が必要です。グローバリゼーションの潮流のなかで産業界を支える国際物流に焦点を当てながら、そこで携わる全ての関係者が互いに意見を交わしながら学び、成長していく場の創出。それがLDSを創設した目的です。
我々はLDSの創設にあたり、未来における産業の持続的な発展を促す画期的なイノベーションを生み出す装置として育てていく方向性を明確にしています。
今回限りの一過性のイベントで終わるのではなく、毎年開催すること。多様な業界をリードする企業のリーダー層が物流業界の抱える諸問題をアジェンダとして持ち寄り、横断的に議論を深めていくこと。各社がそれぞれの施策を一方的にアピールする旧来のスタイルから脱却して、オープンなスタンスで話し合う場とすること－－。こうした議事設計とすることにより、産業を変革できるリーダーを生み出す機運を高めていく機会にもしていきます。
（イメージ）
毎年こうした物流に関わる諸問題の解決に意欲的なリーダー層がオープンな議論を繰り広げることで、「昨年のLDSで話題になったあのテーマは、この1年でどこまで具体的に進んでいるか」「前回からの環境変化で、テーマ設定もアップデートが必要だ」というような建設的な話し合いが可能になります。それを繰り返していくことで、こうした問題の解決策を導いたり新たな問題を顕在化させたりする機会ともなります。
今回のLDSで、議論の俎上（そじょう）に載せたいテーマがあります。産業界におけるスタートアップの位置付けです。大企業が牽引してきた日本の産業界は、これまでに経験したことのない分岐点に差し掛かっています。産業構造の変化が急速に進むなかで、大きな役割を求められているのが、既存の発想にとらわれない新たなビジネスを創出することで社会のあらゆる問題の解決に挑むスタートアップではないでしょうか。それは国際物流を含めた物流の世界も例外ではありません。
むしろ、スタートアップと大企業が相互に連携することで問題解決に取り組んでいく－－。これが今あるべき姿です。大企業だけでは困難な産業の変革に向けて、一緒に考えて実行していく。こうした発想をベースに議論する舞台、それがLDSなのです。
初回となる今回のLDSは、2日間で8つのテーマについてセッションを繰り広げます。物流だけでなく実に多彩なリーダーが顔をそろえる今までにない斬新な構成とするほか、「ぜひ聴講してみたい」との意欲を喚起できるテーマ設定にも注力しています。将来の「産業革命」の実現に向けて何をすべきか。LDSの趣旨に賛同したリーダーが繰り出す世界観に触れてみませんか。（編集部・清水直樹）
