ロジスティクス村田製作所とロームは17日、電子部品業界で初となるEV(電気自動車)トラックを活用した共同輸送を開始した。日本通運が所有するEVトラックを使い、物流における温室効果ガス(GHG)排出と輸送コストの抑制を目指す。この共同輸送で使うEVトラックの1日あたりの走行距離は、国内のEVトラック輸送では最長クラスの210キロに達する。

(出所:村田製作所)
気候変動問題が深刻化するなか、環境負荷を軽減する取り組みの重要性が増している。日本のCO2排出量のうち、貨物自動車が占める割合は7.4%とされ、物流分野での脱炭素化は喫緊の課題だ。EVトラックの導入は走行時のCO2排出を削減する有効な手段だが、ディーゼル車に比べて車両価格が高く、輸送コストが導入の障壁となっていた。そこで村田製作所は、輸送ルートが近いロームにEVトラックでの共同輸送を提案し、日本通運への委託でこれを実現した。
運行区間は、ロームの京都物流拠点、村田製作所の京都物流拠点と大阪ロジスティクスセンター、そして関西国際空港を結ぶルート。この取り組みにより、両社はEVトラックの導入と輸送にかかるコストを抑える。さらに、共同輸送で積載効率を高め、一度に多くの荷物を運ぶことで省エネルギー化を図る。
村田製作所は、2050年度までにカーボンニュートラルを実現する目標を掲げる。今回の共同輸送を皮切りに、今後は順次エリアを拡大する予定だ。同社は物流分野での脱炭素化を進め、持続可能な社会の実現に貢献していく姿勢を示した。運行初日の17日には、村田製作所大阪ロジスティクスセンターで出発式を実施した。
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