ロジスティクス東海クラリオン(名古屋市中区)は14日、交通空白が深刻な離島や過疎地域で、住民同士の助け合いを基盤とした持続可能な地域交通の必要性を提言した。沖縄県多良間島では、住民が運行に関わる自動運転カートの実証を通じ、地域自らが移動を支える仕組みを検証している。
多良間島にはタクシーがなく、日常の移動は徒歩や自家用車、家族や近隣住民による送迎などで確保している。一方、高齢化や人口減少により送迎の担い手が減り、買い物や通院が難しくなったり、外出自体を諦めたりする住民もいるという。

▲沖縄県多良間島で自動運転カートのドライバーを務める住民(出所:東海クラリオン)
同社は2025年8月から島内で実証を実施しており、40代から70代を超える住民5人がドライバーを務め、2台の自動運転カートを運行している。ことし8月時点で走行距離は1万1000キロを超えた。
実証には、同社が開発を進める後付け型自動運転システム「YADOCAR-iドライブ」を使用する。既存車両に取り付ける構成で、走行場所や速度などを限定し、地域住民が扱いやすいシステムを目指している。
位置情報の把握には準天頂衛星システム「みちびき」を活用する。一般的な自動運転車両と比べて低コストで導入できるとしており、住民による移動の助け合いを補完する選択肢の一つと位置付ける。
同社は、交通空白への対応では新たな移動手段を導入するだけでなく、地域内の助け合いを将来にわたって維持できる仕組みづくりが重要だとしている。
国も交通空白の解消に向け、地域の輸送資源の活用や共同化などの制度整備を進めている。10月16日には「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律」が施行される予定。
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