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17年11月の内航主要60社、貨物船輸送量7%増

2018年1月23日 (火)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)がこのほど発表した、内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、昨年11月の貨物船輸送量は1957万8000トンで前年同月比7%増加、油送船(タンカー)の輸送量は1075万トン(キロリットル)で3%減少したことがわかった。

貨物船に分類される貨物のうち、鉄鋼は前月に台風による輸送障害で運び切れなかった貨物が発生したため、今月に繰り越され、12%増。原料は石灰石が需要増のほか、前年が設備修理の影響により輸送量が落ち込んでいたため4%増加した。

燃料は4%増、低温で火力発電所向け石炭の輸送が堅調に推移した。紙・パルプは14%増加。前年は紙の需要減少に伴う製紙工場の休転があり輸送量は低迷していたが、今年は目立った休転は見られず出荷の回復に伴って増加した。

雑貨は台風による輸送障害などにより前月から今月に繰り越された貨物があり10%増。玉葱、馬鈴薯、甜菜は価格安定のため、出荷制限がかかった。気温が低温となったため、衣料品の出荷も好調だった。自動車は輸送が堅調で6%増。セメントは、前年が多雨のため輸送は低迷していたが、今年の天気は安定していたため輸送量が伸び6%増加。

タンカーは、黒湯が14%減少。電力向けは低迷だが、転送需要は堅調となっている。今後の油価高騰と玉不足を懸念し、需要家向けに増加が見られた。白油(ガソリン・灯油・軽油)は2%増。冬季向け灯油の備蓄輸送や輸出向け軽油の横持ち輸送により増加した。

ケミカルは2%増。引き続き需要が旺盛となっており、船腹不足が見受けられる。高圧液化はLPGの製油所転送が減少し全体を押し下げ5%減。高温液体はアスファルトの大口需要家向けや製油所間転送が増加したため、全体を押し上げ9%増加した。耐腐食は9月から続いていた定修により硫酸は減少していたが、11月に終了したため輸送が回復し5%増。苛性ソーダ、その他の腐食性液体も増加した。