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内航主要60社の貨物船輸送量9%増、5月

2017年7月13日 (木)

ロジスティクス日本内航海運組合総連合会(内航総連)がこのほどまとめた内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、5月の貨物船輸送量は1773万7000トンで前年同月比9%増加で、油送船(タンカー)の輸送量は995万8000トン(キロリットル)で2%減少だった。

貨物船に分類される貨物のうち、鉄鋼は19%増加。自動車販売向け薄板の出荷が好調だった。原料はセメントの出荷が全国的に回復したことを受け、主要貨物の石灰石が増加して5%増加した。燃料は6%増。石炭は今月も前年同月が火力発電所の定修により減少が見られたが、今年は目立った定修はなくプラスとなった。

紙・パルプは1%減でほぼ前年並みの輸送となった。雑貨は前年に荷動きが鈍かったことやRORO船の長期間にわたる定期検査があったが、今年はなかったため13%増加した。排ガス規制前の建機の駆け込み需要も見られた。自動車は新型車販売が堅調に推移し6%増加となった。セメントは3%増加。出荷の回復に伴い大型船の稼働率が高かった。

タンカーうち、黒油は電力需要・製油所間転送の減少で9%減少。白油(ガソリン・灯油・軽油)は、ガソリンが降雨の少なさやGWの日並びの良さなどから販売は底堅く推移した。一方で、製油所の定修により転送が伸びた反面、製品不足で出荷の減少も見られ1%減。

ケミカルは定修やGWの影響があったが需要は堅調で5%増加した。高圧液化は10%増。LPG、エチレンは好調な出荷が見られ増加となった。高温液体は23%増加で、アスファルトは軽油原料としての需要から、基材転送が好調に推移した。耐腐食は苛性ソーダが減少した一方で、硫酸は秋から予定されている大手メーカー工場の大規模定修により、在庫の積み増し輸送が見られ1%増となった。