ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

内航総連調べ

7月の内航主要60社、貨物船輸送量2%増

2017年9月15日 (金)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)が14日発表した、内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、7月の貨物船輸送量は1924万9000トンで前年同月比2%増加、油送船(タンカー)の輸送量は1034万3000トン(キロリットル)で1%減となった。

貨物船に分類される貨物のうち、鉄鋼は1%増加、薄板の出荷が底堅いが台風発生による輸送障害を受けた。原料はセメントの出荷の回復に伴う増加が見られているが、豪雨によるヤード崩れや台風発生に伴う輸送障害により伸びず1%減。

燃料は、前年に石炭火力発電所の需要の高まりが見られた一方、ことしは需要の減少が見られ8%減。紙・パルプは、関西向けに輸送の増加が見られたが、全体的には低調で前年並みとなった。雑貨は、前月と同様北海道発は農産物・農産加工品が前年の台風により低調だった一方、清涼飲料水や建材の輸送は好調となり11%増加。

自動車は5%増、新型車販売が堅調に推移している。セメントは前月同様に全国的な需要回復が見られ1%増加した。

タンカーのうち、黒油は前年が石炭火力・LNG火力発電所のトラブルなどで石油火力発電所での需要増があったが、ことしはなかった。さらに、原子力発電所の起ち上がりも見られたため、石油火力の需要減少が見られ11%減。

白油(ガソリン・灯油・軽油)は、前年が製油所の定修・不具合に伴う出荷の減少があったが、ことしはなかったため微増の2%増。ケミカルは6%増、前年がエチレンプラントの故障や定修による生産の減少が見られたがことしは輸出向けの転送需要から増加した。

高圧液化は、LPGがタンク開放検査に伴う転送需要で増加し、13%増。高温液体は4%増、硫酸需要の伸びから硫黄の増加が見られた。また、フェノールも増加した。

耐腐食は7%増。苛性ソーダの増加が全体を押し上げたほか、肥料・工業用の硫酸需要が堅調。酢酸は前年の熊本地震の影響から回復して増加した。