調査・データX Mile(クロスマイル、東京都新宿区)は28日、物流業界の働き方に関する実態調査「クロスワークしごと白書2025」の第2弾として、「物流業界の人材採用・定着課題編」をまとめた。調査は全国の物流事業の経営者・役員185人とトラックドライバー720人の計905人を対象に実施。
調査によると、6割超の事業者がドライバー不足を実感。特に、中継地点となる物流網を有するエリアで深刻な人手不足が見られ、中国地方(75.0%)、北海道(71.5%)、九州地方(71.5%)で特に顕著である。一方、東北地方では35.7%と比較的低い数値となっている。
人手不足の一方で、事業者の2割が従業員の退職理由を「把握できていない」と回答。これに対しドライバーが挙げる転職理由は「給与が低い」(53.1%)、「拘束時間が長い」(27.2%)、「肉体労働で体力的にきつい」(23.1%)となった。
転職を検討中のドライバーが挙げる主な理由は「給与が低い」(53.1%)、「拘束時間が長い」(27.2%)、「肉体労働で体力的にきつい」(23.1%)であり、離職要因を捉えきれていない実態が明らかになった。また、半数以上が1年以内の転職を希望していることも判明した。
働きやすい環境整備については、ドライバーからは「柔軟な働き方の整備」(51.2%)、「トイレ・更衣室・休憩室などの整備」(47.1%)、「子育て・育児との両立支援」(34.4%)を求める声が多い。一方、企業側の定着策としては「子育て・育児との両立支援」は8.1%で11位に留まっており、企業とドライバー間の認識にギャップがあることが示された。
また、定着率については6割の事業者が課題を感じている。クロスマイルの渡邉悠暉COO(最高執行責任者)は、「現状が続けば、ますます現場の負担が増し、サービスの質の低下にもつながりかねない」と指摘し、人材マッチングのノウハウとテクノロジーを活用した課題解決の重要性を強調している。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com