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森永乳業、鉄道活用した流動食ラウンド輸送開始

2025年7月1日 (火)

ロジスティクス森永乳業、日本通運、日本貨物鉄道(JR貨物)、日本石油輸送の4社は1日、「流動食モーダルシフト推進協議会」を発足させ、31フィートスーパーURコンテナを活用した流動食のラウンド輸送の開始を発表した。このラウンド輸送は盛岡・仙台と神戸を結ぶ区間で日本初の試みになる。森永乳業の盛岡工場で製造する「エンジョイクリミール」などの栄養補助飲料と、神戸工場が製造する流動食「CZ‐Hi」や「エコフローアクア」などを対象にした。

▲ラウンド輸送のイメージ図(出所:森永乳業)

今回導入した31フィートスーパーURコンテナは、日本石油輸送が所有する真空断熱パネルを採用したもの。冷蔵コンテナを上回る断熱性能を持つ。これにより、より正確な温度維持が求められる品目の輸送が可能になった。神戸-盛岡間の往復輸送を、大阪府大阪市の百済・大阪貨物ターミナル駅、仙台市の仙台貨物ターミナル駅を結ぶルートで実施する。このルートは従来空回送になっていた復路でも貨物を積載し、線での輸送を「円」(ラウンド)へ転換することで積載効率を大きく向上させている。

▲31フィートスーパーURコンテナ

森永乳業は、特に東北発着のルートで発生していた「運べないリスク」を31フィートスーパーURコンテナによるラウンド輸送で解消。貨物の往復利用を可能にしたことで、往復の荷主確保に費やしていた労働やコストを省き、効率的な物流運営につなげている。

環境面ではCO2排出量を従来と比較して72%削減し、年間で184トン程度の排出抑制が見込まれる。国土交通省はこの取り組みを「物流総合効率化法」に基づく総合効率化計画として認定、「モーダルシフト加速化緊急対策事業」にも採択。森永乳業は今後も日本通運、日本石油輸送、JR貨物とともに、安定した輸送手段の確保、輸送距離短縮によるドライバー負荷軽減、さらなるCO2排出削減など、持続可能でサステナブルな物流体制の構築を目指す方針だ。

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LOGISTICS TODAY編集部
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