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日本発、高品質・高速開発の自動化ソリューションが変えるモノづくりと物流の現場

国産・フル内製の高品質、ROMS自動倉庫の展望

2025年7月31日 (木)

話題前回の記事「4-6か月で導入可能、ROMS自動倉庫の可能性」では、ROMSが短期間で自動倉庫を導入できる理由や、スモールスタートという考え方について述べた。今回はその背景にある「国産・フル内製」というROMSの哲学と強みについて、踏み込んでみる。

なぜ「国産・フル内製」が選ばれるのか

海外製の自動化システムは珍しくなく、確かにコスト面では魅力がある。しかし、日本の現場には高い安全基準や品質要求があるため、それらに柔軟に応えるには限界がある。また、標準仕様が日本の要件に合わないことも多く、結果としてカスタマイズに時間とコストを要してしまうのも問題だ。国際情勢の影響もあり、現場からは国産製品へのニーズが高まっている。

ROMSはハードウェアの企画設計・開発、制御ソフトウェア、UI(ユーザーインターフェース)、そしてWES(倉庫実行システム)まですべてを自社で内製している。この体制によって、単なる機械やソフトの提供にとどまらず、作業者の操作感やシステム全体の運用効率までを見据えた「現場にフィットする自動化」にこだわる。導入後に現場から寄せられる改善要望にも迅速に対応できるのは、すべてを自社で完結させているからにほかならない。

スピードと品質の両立を実現

従来、「日本品質は高いが開発に時間がかかる」「海外メーカーはスピードがあるが柔軟性に欠ける」といった二者択一の状況があった。ROMSの挑戦は、その壁を打ち破ること。構想設計から販売・導入までを1年程度で実行した例もあり、スピード感の面でも海外メーカーに引けを取らない。一方で、日本の現場基準に準拠した高品質な製品の提供は大前提である。社内チームが企画設計からソフト、UIまでを一貫して担うことで、外注によるロスを排除し、短期間での開発を実現している。「高品質」と「高速開発」の両立こそ、ROMSの最大の特長である。

“すぐに直せる・長く使える”

自動化設備は、適切にメンテナンスすれば20年以上稼働する長寿命の資産である。その分、長期にわたって不具合に迅速に対応できる体制の整備が不可欠となる。ROMSでは基本的にパーツに汎用品・一般品を用いており、部品の生産終了リスクを抑え、安定した調達体制を実現している。この体制は、導入後の安定稼働を支えるだけでなく、前回の記事でも述べた短納期での納品にも貢献している。

海外製品では、部品調達に時間を要し、場合によっては入手できないリスクもある。こうした不安を解消し、長期稼働の信頼できる基盤となることが、ROMSが大切にする設計思想なのである。

コスト面でも選ばれる理由

「国産・フル内製」と聞くと、コストが高いのではという懸念があるかもしれない。しかしROMSでは、可能な限り汎用品・一般品を活用することでコストを抑え、価格面でも海外メーカーと競争できる水準を維持している。

QCD(品質・コスト・納期)の観点から見ても、品質は日本製ならではの高水準、コストは汎用品の活用による抑制、納期は内製と汎用品活用により高速対応が可能であり、三拍子そろったバランスの良い自動倉庫ソリューションなのである。

物流で磨いた技術力をFAへ

これまでROMSは、物流事業者向けに小型自動倉庫や仕分けシステムを提供してきた。そこで磨いた「狭小スペースで効率的にケースを搬送する知能化搬送技術」や「高密度保管設計」の技術をベースに、今後は製造業(FA領域)への本格展開を開始する。想定されるのは、組立ラインへの部品供給の自動化、一時バッファエリアでの在庫最適化、完成品の自動仕分けといった工程への応用だ。産業グレードの製品として、安全カテゴリーや耐震設計、オンプレ対応、多様な荷姿対応といったFA領域に求められる要件にも応える。

ROMSがFA向けにも対応可能な理由は、ライン搬送や保管システムに精通したエンジニア・SEが多数在籍しているからだ。さらに、導入後も現場に寄り添い、継続的に改善提案を行う「現場密着型」の姿勢がROMSの強みでもある。

日本品質で、これからの現場をともにつくる

ROMSが掲げる「国産・フル内製」は単なるキャッチコピーではなく、現場課題に真正面から向き合い、それを解決するための思想そのものである。高品質、スピード、コスト、メンテナンス性をすべて兼ね備え、ユーザーとともに次世代の現場を築いていくという姿勢こそが、ROMSの本質。今後もROMSは物流と製造の双方において、日本品質を武器に持続的な競争力の構築を目指す。

Nano-Streamは、ROMS製品の中でも短期間導入による労働力不足の解消、コスト削減、競争力の強化を後押しする存在である。自動倉庫を具体的な設備投資計画に組み入れたい企業、物流需要の急変への備えを強化したい企業ならば、ROMSは合理的な選択肢の1つではないか。実機を体験できる見学会は、導入後の具体的なイメージを描く有益な場となるはずだ。

ROMS Nano-Stream実機見学会

場所:首都圏某所
取扱い商材:EC商材
規模:160平方メートル程度
仕様:3500ケース、入出庫用クレーン2台、ケース搬送用AGV 7台

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