行政・団体国土交通省は29日、白タクや白トラなど無許可運送への行政処分を厳格化する「道路運送法等違反に対する行政処分等の基準の改正案」について、パブリックコメントの結果を公表した。7月30日から8月28日までに53件の意見が寄せられ、処分や取り締まりのさらなる強化を求める声が目立ったほか、違法運送を依頼する荷主や仲介事業者など、需要側への対策を求める意見もみられた。
寄せられた意見では、改正案そのものへの賛同に加え、行政処分を重くするだけでなく、現場での取り締まりを徹底すべきだとの主張が多かった。国交省の取りまとめでは、厳格な取り締まりを求める同趣旨の意見がほかに13件、厳罰化を求める意見がほかに11件寄せられた。
具体的には、悪質・反復的、組織的な違法営業に対し、車両使用停止などを厳格に適用するよう求める声があった。自動車登録番号標(ナンバープレート)の領置を徹底し、違法営業の継続を困難にすべきだとの意見もあり、同趣旨の意見がほかに2件寄せられた。このほか、空港管理者、警察、地方運輸局の連携強化や通報窓口の整備、処分事例の公表など、取り締まりの実効性を高める施策を求める意見も出た。
物流分野では、白トラの運転者だけでなく、利用する側にも対応を広げるべきだとの指摘があった。違法と認識しながら白トラに運送を依頼する元請けや荷主などについて、行為者だけを処分しても違法運送の抑止には不十分だとして、依頼主や仲介するプラットフォームへの指導や規制を求める声が寄せられた。
国交省は10月と11月を荷主や元請事業者への「集中監視月間」とし、トラック・物流Gメンによる監視を強化する。白トラを巡っても各都道府県警察と連携し、物流センターや卸売市場などで違法な運送委託の防止を周知するほか、関与が疑われる荷主には要請や勧告を行う方針を示している。
一方、処分強化だけでは問題を解消できないとの意見もあった。白タクが生じる背景として正規交通の供給不足や利便性の差を挙げ、日本版ライドシェアの利便性向上や、多言語対応など正規交通の利用環境整備を並行して進めるべきだとの主張があった。違反件数の増加を理由に処分を重くすること自体に慎重な意見も寄せられた。
国交省は、25年の白タク・白トラの検挙件数が過去最多だったと説明。寄せられた意見を今後の施策の参考にするとともに、法令違反には引き続き厳正に対処するとしている。
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