行政・団体国土交通省は、外航海運に関する制度・税制の今後のあり方を議論する第2回有識者検討会を21日に開催する。日本の安定的な国際海上輸送の確保を目的に、7日の初会合で出された意見を踏まえて議論を続ける。
初会合では、トン数標準税制の導入後、日本船舶が増加した一方、日本人船員が増えていないことが課題として挙がった。現在の確保目標を見直すだけでなく、船員を増やす具体策や、日本船舶・日本人船員の確保をトン数標準税制に求める現行制度の妥当性を検証すべきとの意見が出た。日本商船隊には海外法人が登録する船舶も多く、船主などの定義を整理するとともに、船隊の実態を把握する必要性も指摘された。
制度面では、外国籍船の所有権を移さず、裸用船契約を通じて日本船籍を付与する「チャーター・イン制度」が論点となっている。国交省は、活用が低調な準日本船舶制度を補う仕組みとして、外国船を裸用船契約に基づき日本籍とする制度や、非常時に迅速に日本船舶へ切り替える制度案を提示している。第1回では、経済安全保障の強化につながるとの評価がある一方、日本籍船確保という海事政策の前提を損なうとして反対意見も出た。
税制では、トン数標準税制の対象を専業船主へ広げる案のほか、固定資産税や登録免許税、とん税・特別とん税の見直しも俎上に載る。第1回では、とん税の現代化・合理化に一定の理解が示される一方、国際基幹航路へのインセンティブとの組み合わせや、固定資産税の軽減を拡充する場合には政策効果を明確にする必要があるとの意見が出ていた。
日本の貿易量の99.5%を海上輸送が占めるなか、政府は日本船舶や日本人船員の確保策を経済安全保障の観点から再点検する。チャーター・イン制度の導入や税制支援の対象拡大を含め、安定輸送と国際競争力をどう両立させるかが焦点となる。
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