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飼料輸送、車両更新と危険作業の解消急務

2026年10月20日 (火)

行政・団体農林水産省は5日、国土交通省や運送事業者、生産者団体、飼料メーカーなどが参加する「第2回飼料輸送の合理化に関する全国連絡会議」を開いた。ドライバーによる飼料タンク上での危険な作業や契約外の附帯業務、バルク車の更新難、長距離輸送など、飼料の安定供給を脅かす物流課題について対応を協議した。

会議では、飼料を運ぶバルク車の供給不足が課題として挙がった。運送事業者によると、国内の製造事業者は2社に限られ、年間生産台数は計300台程度。納車まで2年半から3年半を要するという。国内にはバルク車が5000台程度あり、このうち500台程度で更新が必要とみられる一方、現状の生産能力では更新需要への対応が難しいとの認識が示された。車両価格も過去5年間、平均で年8%程度上昇しており、小規模運送事業者の投資負担が重くなっている。

(出所:農林水産省)

ドライバーの安全確保も焦点となった。飼料タンクでは、残量確認や納品時の蓋の開閉で高所作業が発生するほか、添加剤を担いでバルク車上部へ上る作業なども残る。全日本トラック協会は、設備の老朽化に伴う転落事故や、添加剤投入時のヒヤリハット事例を課題として挙げた。農家による残量管理不足から突発的な注文が発生し、小ロット・多頻度配送につながるほか、在庫確認や発注代行など契約に含まれない作業を運送事業者が担うケースもあるという。

意見交換では、飼料タンクへの昇降を伴う作業を改正貨物自動車運送事業法上の附帯業務として明確にし、作業内容や対価を運送契約に反映させる必要性も指摘された。農水省は、飼料輸送を維持するには畜産農家、飼料メーカー、運送事業者の3者が課題を共有し、計画外配送や荷待ち、荷役時間の削減に取り組む必要があるとしている。

一方、デジタル化や中継拠点の活用では一定の効果も確認されている。飼料タンクの残量管理センサーを導入することで、突発発注やタンク上での残量確認を減らすほか、小口配送地域にストックポイントを設け、大型の汎用トラックでまとめて運んだ後、バルク車へ積み替えて農家へ配送する実証も進む。2025年度の実証では、三重県で残量確認回数を100%、作業時間を21%削減。群馬県のストックポイントでは輸送時間を10.6%削減し、北海道では残量管理センサーとタンク蓋開閉装置の導入により、輸送回数を10%、昇降回数を52%削減した。

▲小口配送の例(クリックで拡大、出所:農林水産省)

配合飼料工場の集約に伴う輸送距離の長距離化も課題で、地域によっては他県からの供給に依存する構造がある。車両、ドライバー、安全設備のいずれも制約が強まるなか、畜産農家、飼料メーカー、運送事業者が一体となり、作業負担や輸送コストのあり方を見直すことが求められている。

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