荷主川崎重工業は19日、川崎市の「川崎LH2ターミナル」で、水素液化プラントの建設に着手したと発表した。液化能力は1日50トンで、同社によると国内で公表済みの最大能力15トン/日を大きく上回る。2028年末の完成を予定し、試運転を経て30年から商用化実証に使用する。

▲川崎LH2ターミナルの水素液化プラント完成イメージ(出所:川崎重工業)
設備は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のグリーンイノベーション基金事業「大規模水素サプライチェーンの構築」の一環で、日本水素エネルギーが整備する川崎LH2ターミナル内に設置する。水素は-253度で液化すると体積が気体の約800分の1となり、大量・長距離輸送に適することから、商用規模の水素物流を支える基盤として活用する。
主要機器となる水素液化機には、熱交換器や膨張タービン、配管、弁類などを組み込み、極低温環境下での高い断熱性能と安定運転を求める。川崎重工は2013年に国産初の独自技術によるプロトタイプを開発し、20年には国内メーカーとして初めて5トン/日の液化能力を持つ水素液化機を商品化していた。

▲水素液化機の完成イメージ(出所:川崎重工業)
今回の設備では、極低温・保冷技術に加え、ガスタービンや航空機用ジェットエンジンで培った高速回転機械技術を活用して大型化した。液化水素サプライチェーン全体の効率化とコスト低減を狙い、将来的には豪州や中東など海外の水素供給拠点への展開も視野に、さらなる大型化を検討する。
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