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GLプロパティーズ、埼玉・三郷で大型物流施設に着工

2012年4月24日 (火)
GLP三郷3の完成予想図

GLP三郷3の完成予想図

ロジスティクスGLプロパティーズ(東京都港区)は23日、同社が手掛ける物流施設開発プロジェクトとしては国内初となるGLP三郷3の起工式を20日埼玉県三郷市の建設地で行った、と発表した。竣工は2013年5月末。

 

GLP三郷3は、三郷ジャンクション(JCT)に隣接している三郷インター南部土地区画整理事業区域内に、延床面積9万4635.83平方メートルの大型マルチテナント型施設として開発する。

 

災害時に顧客(テナント)の事業継続性を確保するためにパイルキャップ免震工法を採用するほか、バックアップ電源の導入や全館LED照明の採用、国内の物流施設では初となるLEED認証「GOLD」の取得など、次世代型の物流施設を計画している。

 

同プロジェクトの敷地面積は3万8901平方メートルで地上5階建、各階に大型車両が直接乗り入れ可能なランプウェイ2基(上り・下り)を備え、合わせて140台のトラックバース、213台の乗用車駐車場を設置。フロア面積1万5000平方メートルという大規模な倉庫スペースを持ち、汎用性の高い物流施設となる。ワンフロアを最大3分割、4000平方メートルから利用可能なレイアウトとする。

 

もっとも特徴的なのは、災害時の事業継続性確保に向けた取り組みで、GLプロパティーズでは「GLP横浜」や「GLP東京2」といった既存施設でこれまでも災害対応を意識した施設計画・運営管理に注力していたが、今回のプロジェクトでは東日本大震災の被害状況を踏まえた。

 

具体的には、「巨大地震などの大災害発生時でも物流施設としての機能を極力維持することで、顧客の事業継続性を確保し、社会インフラである物流機能が災害時の復旧・復興でも重要な役割を担えるよう」にするため、(1)大地震でも機能を発揮するパイルキャップ免震工法による免震構造の採用(2)豪雨、洪水などの水害から変電設備を守るための冠水対策の実施(3)断水・停電時でもトイレの利用が可能となる、地下水供給設備の採用(4)停電時の防災センター、事務所エリアの照明、コンセントの利用、全館セキュリティー機能を確保するバックアップ電源設備の採用――といった仕様を施す。

 

また、国内の物流施設では初のLEED「GOLD」を取得する方針。同認証は、米国グリーンビルディング協会がエネルギー効率に優れ、持続可能な建築物の認知・普及を目的に開発・運用している認証制度で、さまざまな環境に関する項目に基づき建築物の性能を評価する。通常倉庫の耐用年数は50年とされているが、免震構造とプレキャストコンクリートを採用することで建設工事の合理化と耐用年数100年の長寿命化が可能となり、ライフサイクルCO2を年間で約12%削減する。

 

■GLP三郷3開発プロジェクトの施設概要
施設名称:GLP三郷3
所在地:三郷インター南部土地区画整理事業施行区域内4街区
敷地面積:約3万8901平方メートル(約1万1768坪)
延床面積:約9万4635.83平方メートル(約2万8627.34坪)
着工:2012年4月予定
竣工:2013年5月末予定