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日立ソ、富田薬品の離島向け処方薬配送を支援

2021年7月30日 (金)

メディカル日立ソリューションズ西日本(広島市中区)は7月30日、医薬品卸の富田薬品(熊本市中央区)が鹿児島県の離島地域などで遠隔服薬指導と処方薬配送のサービスを提供するにあたり、患者と医療機関、調剤薬局、処方薬の配送事業者などをつなぐ情報連携基盤の設計を担当すると発表した。今後、富田薬品と協力して鹿児島県以外の自治体や、広域医療圏サービスを運営する団体・企業などへ横展開していくことを検討する。

同サービスは、地域住民がかかる複数の医療機関と調剤薬局と協力し、遠隔医療・遠隔服薬指導を実現するもの。処方薬の配送に関しては、有人離島のほぼ全てに配送拠点(郵便局)を持つ日本郵便のネットワークを活用し、決済にはクレジットカードを持たない住民でも利用できるゆうちょ銀行の決済サービスを活用する。

日立ソリューションズ西日本が構築する情報連携基盤は、医療機関が保有する患者のカルテ情報や処方箋を調剤薬局に連携し、調剤薬局が服薬指導と薬の発送情報を登録することによって、薬剤師が不在の地域住民に対する服薬指導や薬の配送管理を実現。オプションとして電子お薬手帳や服薬情報、介護情報、バイタル情報、薬剤保管の在庫情報などを管理しているシステムと接続することで、医療資源の乏しい地域の住民でも高度な医療サービスが受けられる体制を構築する。

同社によると、このサービスを利用する自治体や団体は、情報連携基盤を通じて診療情報や電子お薬手帳、自治体の情報をやりとりすることで、(1)重複投与の防止と医療費削減(2)処方薬在庫の適正化による在庫の削減と医療費の低減(3)薬歴確認による緊急時の適切な医療提供(4)災害避難時の生体認証による本人確認――といったサービスを提供できるようになるという。

「医療資源が乏しい地域における遠隔服薬指導・処方薬配送を行うサービス」全容図と情報連携基盤(出所:富田薬品)