ロジスティクスアンリツ(神奈川県厚木市)は9月30日、東京大学大学院工学系研究科中尾研究室、AGC、東芝、NECネッツエスアイと共同で、高速道路向けローカル5Gの通信エリアを効率的に拡大する技術を実証したと発表した。分散型アンテナシステム(DAS)と電波反射板を組み合わせ、道路外への不要な電波漏洩を抑えながら道路内の通信範囲を広げられることを確認した。
実証では、カーブや高低差がある200メートルの高速道路試験区間にDASを設置し、中間地点に透明な電波反射板を配置した。DASから送信した電波を反射板で道路の反対側へ向けることで、通信エリアの拡大と道路外への電波漏洩の抑制効果を評価した。透明な反射板は、高速道路の遮音壁への設置を想定し、視認性や沿線への日照、景観にも配慮した。
実証の結果、DASによって道路内に線状の通信エリアを形成できたほか、反射板で電波の進行方向を制御することで、基地局やアンテナを大幅に増設せずに通信エリアを拡大し、道路外への不要な電波漏洩も抑制できることを確認した。高速道路では高架構造物や遮音壁によって電波が遮られ、一部区間で通信品質が低下する可能性があり、必要な区間へ効率的に電波を届ける技術が課題となっている。

▲高速道路試験区間でDASを用いた実証実験の様子(出所:アンリツ)
実証では東京大学がローカル5G技術、AGCが電波反射板「Radivia」、東芝がDASと電波測定車、アンリツが測定器と測定技術、NECネッツエスアイが基地局をそれぞれ提供した。5者は今回の成果を活用し、高速道路におけるローカル5Gの高度化と社会実装への寄与を目指す。
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