調査・データフェデックス(米国)は12日、フロスト&サリバンと共同でまとめたアジア太平洋地域の半導体サプライチェーンに関する調査結果を公表した。AIや高性能コンピューティング、EV、次世代通信の需要拡大を背景に半導体生産が増えるなか、フィリピンが組み立て、パッケージング、検査の拠点として新たな投資を取り込む余地が広がっていると分析した。
調査によると、アジア太平洋地域は世界の半導体産業売上高の58%程度を占める。台湾が先端半導体製造、中国が材料供給や消費市場、韓国がメモリー半導体、日本が製造装置や材料でそれぞれ役割を担う一方、フィリピンを含む東南アジアでは後工程の集積が進む。半導体メーカーが生産・調達先を地域内で分散する動きも強まっている。

(出所:フェデックス)
フィリピンにはすでに複数の世界的な半導体メーカーが生産拠点を持ち、組み立てやパッケージング、検査を支える人材やサプライヤーが集積している。今後は研究開発、設計、先端製造など、より付加価値の高い工程への移行も課題となる。
需要面ではAIと高性能コンピューティングが最大の成長要因の一つとなる。2026年から35年までに世界で2000か所を超えるデータセンターが新設される見通しで、半導体だけでなく、高密度サーバー、ネットワーク機器、冷却設備、電源設備など関連物流の拡大も見込まれる。これらの機器は製造、組み立て、検査を複数国でまたぐケースが多く、高額かつ時間制約の厳しい貨物を扱う国際物流の重要性が高まる。
フェデックスが「SEMICON Taiwan 2026」で実施した調査では、回答者の35%が今後3年間でアジア太平洋地域内の新たな市場へ生産を拡大すると回答し、25%は調達先を地域内外で増やすか分散するとした。一方、今後の成長に対する最大の課題として30%が地政学リスクを挙げた。従来のジャスト・イン・タイム型に加え、在庫の積み増しや生産・調達拠点の分散を組み合わせる動きが広がっている。
物流事業者に求める機能では、44%が国際輸送の高速化を最重要項目に挙げた。半導体サプライチェーンでは、効率性だけでなく、輸送状況の可視化や代替ルートを含む強靱性が重視されつつある。フェデックスはフィリピンのクラークに国際ゲートウェイを構え、周辺の工業団地から域内外への輸送網を提供している。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集局にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集局直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集局
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。
































