ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

EU運輸団体、CEF輸送予算11%削減回避を要請

2026年10月16日 (金)

国際欧州の鉄道、道路、海運、航空、物流などの業界団体は14日、EUの次期多年次財政枠組み(MFF、2028-34年)を巡り、輸送インフラ向け予算の削減を回避するようEU加盟国に求めた。アイルランド議長国が示した最新の交渉案では、欧州横断輸送ネットワーク(TEN-T)整備などを支える「コネクティング・ヨーロッパ・ファシリティー」(CEF)の輸送部門予算が、欧州委員会の当初案から11%減るとしている。

交渉案では、EU全体の予算規模を欧州委員会案から8%削減する一方、CEFの輸送部門は458億ユーロから406億ユーロに縮小する。輸送向け予算は全体の2.5%にとどまる計算で、運輸業界は削減幅が全体予算を上回る点を問題視している。業界団体は、CEF輸送予算を少なくとも欧州委員会の当初提案水準に戻すことに加え、今後の国・地域別パートナーシップ計画でも輸送分野の最低配分を確保するよう求めた。

(出所:欧州鉄道貨物協会)

特に鉄道貨物分野では、CEFが国境をまたぐインフラや未整備区間、欧州鉄道交通管理システム「ERTMS」の車上・地上設備など、各国単独の予算では優先されにくい案件の資金源となっている。740メートル列車への対応や軸重22.5トン化、民間・軍事の双方で利用できる鉄道網への改良にも使われている。

欧州の運輸団体は、輸送網への投資が域内市場の競争力やサプライチェーンの強靱化、防衛・軍事移動への対応に不可欠だと強調する。2月の共同提言では、将来のCEF予算を少なくとも1000億ユーロとするよう求めていた。地政学リスクの高まりを踏まえて、ジャストインタイムに加えて冗長性や余力を持たせる「ジャストインケース」の視点も必要だとしていた。

今回の要請には、ERFA(欧州鉄道貨物協会)やIRU(国際道路輸送連合)、ESC(欧州荷主協議会)、CLECAT(欧州運送・物流・通関サービス協会)、ESPO(欧州海港機構)など幅広い団体が参加している。EU首脳会議で次期MFFの協議が続くなか、輸送業界はインフラ予算の確保を改めて求めている。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集局にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集局直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集局
メール:support@logi-today.com

LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。

ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。