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欧州運輸45団体、EUに輸送予算の大幅増額を要請

2026年2月26日 (木)

国際欧州の運輸・物流分野を代表する45団体は24日、EU加盟国に宛てた公開書簡を発表し、次期EU予算における輸送分野への資金配分強化を求めた。特に、欧州連結インフラ基金(CEF)について、少なくとも1000億ユーロ規模への増額を要請している。書簡は、2028年から34年を対象とする次期多年次財政枠組み(MFF)を巡る理事会協議を前に提出された。

公開書簡では、欧州の輸送ネットワークが域内市場の基盤であり、産業競争力、サプライチェーンの主権確保、さらには軍事機動性や有事対応力を支える戦略インフラだと位置付けた。地政学・地経学リスクの高まりや気候変動への適応が求められるなか、TEN-T網のボトルネック解消や冗長性確保、デュアルユース対応を含むインフラ更新が不可欠だと強調している。

一方で、輸送分野は慢性的な資金不足に直面しており、社会的便益の高いプロジェクトほど投資回収が難しい現実があると指摘。CEFは欧州付加価値の高い案件を優先的に支援する有効な枠組みとして機能してきたが、応募超過が常態化しており、現行予算規模では需要に応えられていないという。EU補助金は単なる財源ではなく、民間資金や各国投資を呼び込む触媒としても不可欠だとした。

CLECAT(欧州運送・物流・通関サービス協会)のニコレット・ファン・デル・ヤフト事務局長は、欧州の戦略目標は強固で相互接続された輸送網なしには実現できないと指摘し、次期MFFにおいて輸送を戦略的投資分野として位置付ける必要性を訴えた。物流・輸送の現場では、ジャストインタイムに加え、ジャストインケースを意識した体制構築が求められており、インフラ投資の遅れは域内物流の信頼性そのものを揺るがしかねない。今回の要請は、欧州物流の持続性と競争力を左右する論点として、今後の予算協議で注目を集めそうだ。

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