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航空機需要の高まりで人員需要拡大、ボーイング調べ

2014年7月31日 (木)

調査・データ米ボーイングは30日、今後20年間で航空機需要が世界的に高まり、民間機パイロットとメンテナンス要員の需要が継続して拡大していくとの予測を発表した。

同社は29日、毎年発行しているパイロットと技術者の需要予測の最新版「2014年度パイロットと技術者予測」を米国ウィスコンシン州オシュコシュで開催中の「EAAエアベンチャーオシュコシュ2014」で発表。予測によると、2033年までに世界の航空市場は、53万3000人の新規民間航空機パイロットと58万4000人の新規民間航空機整備技術者が必要になると試算している。

今年度の予測では、パイロットやメンテナンス要員向けトレーニングの需要が今後も継続して高まるとしており、13年度予測と比較してパイロット需要は7%、メンテナンス・トレーニング需要は5%それぞれ増加する見通しとなった。

アジア太平洋地域のパイロット需要は世界全体の41%を占め、中東も航空会社の輸送力増加や搭乗員を多く必要とするワイドボディ機の発注が増え、昨年の予測よりも大きく増加した。

世界需要の高まりは民間航空機、特にワイドボディ機のデリバリー数が着実に増えていることによるもので、毎年、2万7000人のパイロットと2万9000人の技術者が新たに必要になるとしている。

新規パイロットと技術者の地域別需要は、アジア太平洋がパイロット21万6000人・技術者22万4000人、欧州はそれぞれ9万4000人・10万2000人、北米8万8000人・10万9000人、南米4万5000人・4万4000人、中東5万5000人・6万2000人、アフリカ1万7000人・1万9000人、ロシア・CIS1万8000人・2万4000人――となっている。

ボーイング・フライト・サービスのシェリー=カーベリーバイス・プレジデントは「パイロットや整備技術者の世界的な需要の高まりは、一企業や一地域だけで対応できるものではない。航空会社、航空機メーカー、トレーニング機器メーカー、パイロット・技術者養成団体、航空当局、教育機関など、世界中の関連団体が協力して取り組むことが必要だ」と語っている。