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JAL、パイロットのインターンシップ募集開始

2019年10月7日 (月)

行政・団体日本航空(JAL)は4日から、自社養成パイロット確保のためインターンシップの受け付けを開始した。日程は3日間で、11月から3回行う。体験を通じてパイロットの業務や航空業界について理解を深めてもらうことが目的で、ことしで6回目の開催となる。

インターンシップには、業務紹介やグループワーク、副操縦士との座談会のほか、機長との交流会やフライトシミュレーター体験を通じて、JALのパイロット業務を体験してもらう内容が設定される。取り組みの背景にはパイロット「候補生」の人材確保がある。旅客・貨物を問わず、パイロット不足は世界規模で発生し、深刻な問題となっている。格安航空会社(LCC)の普及、新規路線などの増加に伴う利用客の増加にパイロットの数が追いついていない。

このため、国土交通省は2014年に、09年から公務員の再就職を府省庁が斡旋することについて禁止され、それまで自粛していた自衛隊パイロットの民間活用策を復活。さらに19年から定年により退役した航空自衛隊(空自)パイロットの資格試験の合理化など、人材確保に向けての施策を導入している。

しかし、50代半ばに退役し、70代まで現役パイロットという空自パイロットはもちろん即戦力として見込めるが、やがては枯渇する。そのため、より長い勤続期間が見込める新卒者の自社養成パイロットの確保はJALだけでなく、全航空会社の急務となっている。

貨物機の操縦に特別な資格というものは必要ないが、実際の飛行に際し、燃料搭載を優先して着陸時に機体重量が軽くなっている旅客機と、途中で給油しても貨物の重量を優先し、着陸時にも重量差がそれほどない貨物機とでは慣熟するのに時間が必要になるケースが多いという。