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日本郵船、ガス燃料船向け訓練で認証取得

2019年3月27日 (水)

▲左から日本海事協会の冨士原康一会長、当社常務経営委員の小山智之

ロジスティクス日本郵船は27日、同社の船員向け訓練プログラムが、国際ガス燃料船安全コード(IGFコード)に準拠しているとして、日本海事協会の認証を受けたと発表した。日本の船社が国際的な海事機関からIGFコード認証を取得したのは初めて。

世界の海運業界では、大気汚染を防止する観点から液化天然ガス(LNG)を燃料とする船舶が欧州を中心に年々増加しており、建造発注済みの船舶を含めると200隻を超えるといわれる。

国際海事機関(IMO)は、急増するLNG燃料船の安全性を担保するため、「LNG燃料などの低引火点燃料を使用する船舶に適用される安全コード」としてIGFコードを策定。

適用船の船員に対して「自国籍か船籍国の海事機関の認証を受けた訓練」の受講と、危険物等取扱責任者(低引火点燃料)資格の取得を義務付けているが、アジアでは研修制度が整っておらず、船員の多くを占めるフィリピン人やインド人が配乗できない状況にあった。

一方、日本郵船は環境負荷の低いLNG燃料船への積極的な転換を目指しており、これに対応できる人材を確保して配乗しやすくするため、IGFコードに対応した訓練を内製化。ベーシックコースとアドバンスコースの2種類を完成させた。

訓練プログラムはガス火災、液化ガスの特徴、低温による影響、ガスの検知方法など体験型の実演を多く用い、液化ガスのハンドリング経験のない船員にも理解しやすい内容としている。また、アドバンスコースでは、国際条約で上級資格者に求められる条件のうち、2回のバンカリング経験をシミュレーター訓練で代替できるような構成となってい