ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

仏エアバスと川重、水素供給網の構築に向けて協働

2022年4月13日 (水)

(イメージ)

環境・CSR仏エアバスと川崎重工業は12日、水素サプライチェーンの構築に向けて協働すると発表した。水素の生産から空港への輸送、航空機への補給まで、様々な段階における水素サプライチェーンの実現に向けて調査を実施する。

両社は今後、航空機の水素利用に必要な政策提言と課題への取り組みに向けたロードマップを共同で作成。航空業界における水素のインフラ整備を先導し、特に空港を水素供給の拠点とする取り組みに注力する。

エアバスのノースアジア地域代表兼エアバス・ジャパン代表取締役社長のステファン・ジヌー氏は「このたびのパートナーシップ締結によって、2050年までに航空機の運航における二酸化炭素の排出実質ゼロ、そして脱炭素社会を実現する政府の取り組みを加速、促進することができる。合成燃料や民間航空機の主要動力源として水素を利用することは、温暖化に対する航空機の影響を大幅に削減する可能性があると確信している」とコメント。

川崎重工業の西村元彦・執行役員水素戦略本部副本部長は「使用時にCO2を排出しないクリーンエネルギーである水素は、持続可能な燃料として最適だ。私たちは現在、水素の液化、運搬、そして受入基地までの貯蔵および輸送のインフラ整備を主に担っており、今後拡大が予想される水素市場に向けたサプライチェーンの構築、拡大に貢献していく」として、水素の生産地と消費地を結ぶ新しい「水素の道」が生まれる意義を強調した。

▲(左から)川崎重工業執行役員の西村元彦氏、エアバス・ジャパン社長のステファン・ジヌー氏(出所:川崎重工業)

両社はそれぞれの専門分野における知見を生かしながら、水素がもたらす潜在的な機会を明確にするとともに、航空業界の脱炭素化を支援する。エアバスは航空機の特性やエネルギー使用量、水素燃料航空機の地上作業にかかる情報を提供。川崎重工業はサプライチェーンの様々な要素における先進技術の見通しを示すとともに、対象空港への水素供給に向けたインフラ整備概要を構築する。