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豪州からの水素を発電に使用、川重など神戸で実験

2022年6月23日 (木)

▲基地から水素を運び出す様子(川崎重工業)

環境・CSR川崎重工業や大林組などは23日、神戸市のポートアイランドでこのほど行った水素発電の実証実験に、オーストラリアから運んできた水素を使ったと発表した。次世代の発電燃料として期待される水素の海外調達に向け、一つの実績となった。

発表によると、実証実験は技術研究組合「CO2フリー水素サプライチェーン推進機構」(HySTRA、東京都港区)と川崎重工、大林組、関西電力、神戸市の5者が共同で行った。基地から水素をタンク車で運び出し、燃料タンクに充填し、水素発電実証施設「水素 CGS実証プラント」で発電を試した。

HySTRAは、川崎重工や川崎汽船、電源開発などで作る団体。水素の製造や輸送、貯蔵、利用などによるサプライチェーンを構築し、2030年頃に商用化することを目指し、技術開発と実証に取り組んでいる。

▲水素CGS実証プラント

実証を行った5者は「水素をエネルギー利用するために、製造から運搬、貯蔵、使用までのサプライチェーンのモデルを示すことができた」としている。

日本では、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、二酸化炭素を排出しない水素の利用環境作りが様々な形で進められている。5者は今回の経験を生かし、さらに実証事業や技術開発を進め、自立的な水素の普及拡大と実用化に取り組むとしている。