調査・データ市場調査会社のExactitude Consultancyは2日、世界のフォークリフト市場は510億ドル規模となり、34年までに830億ドルに達するとのレポートを発表した。25年から34年にかけての年平均成長率は5.1%と見込んでいる。
レポートによると、EC(電子商取引)市場の成長は、フォークリフト市場の成長を牽引する最大の要因の一つで、オンライン販売の増加にともない、倉庫やフルフィルメントセンターでの荷物の取扱量は年々増加している。これによってフォークリフトの需要も高まっている。
地域別でみると、中国、インド、東南アジアを含むアジア太平洋地域ではインフラ整備と産業の拡大が顕著で、24年の市場規模が376億5000万ドルで世界最大のシェアを占めた。同地域のフォークリフト市場は、23年から30年にかけて10%以上の成長率を示すと予想されている。北米でも堅調な経済や大規模な物流ネットワーク、倉庫の近代化によって、持続的な成長を遂げている。特に米国の自動車産業と小売業の拡大は、フォークリフトの普及をさらに促進している。
また、各メーカーは、CO2の排出量の低減やメンテナンスの軽減を図る為、電動式やリチウムイオンバッテリー式モデルへの移行を進めている。さらにAIやIoT、機械学習、リアルタイムの車両管理システムと統合され、安全性や運用効率を向上させており、こうした技術開発も市場の拡大に寄与している。
一方で、業界は米国での厳しい環境規制や関税政策といった課題に直面しており、特にトランプ政権が打ち出した車両への25%の輸入関税と10%の一律関税は、輸入業者にとって懸念材料となっている。
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