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倉庫の在庫管理方法はExcelが最多、WMSは4位

2022年8月29日 (月)

調査・データ倉庫の在庫管理をWMS(倉庫管理システム)で行っている企業は7.4%にとどまり、マイクロソフトの「Excel(エクセル)」の使用企業が23.9%と最多であることが、物流システム開発のダイアログ(東京都品川区)が29日発表した調査結果で分かった。「紙」も15.9%とまだまだ多いことも分かった。

この調査は、同社がIDEATECH(アイデアテック、同港区)に委託し、インターネット経由で7月15日から25日かけて実施。倉庫の在庫管理業務の担当者や経営者、役員189人が回答した。

(イメージ)

それによると、「在庫管理で主に行っている方法は」という問いに対し、回答者の23.9%が「エクセル」と回答した。2位が「その他管理ソフト・ツール」で19.0%、3位が「紙」で15.9%、4位が「WMS」の7.4%、5位が「スプレッドシート」で0.5%だった。

続いて、「エクセル」と回答した人に「エクセルを活用した際の課題は」と複数回答で聞いたところ、42.2%の人が「エクセルを作った本人しかわからないこと」と回答した。「リアルタイムで更新できない」が35.6%、「データ保存量に限界がある」26.7%、「関数などが複雑になっている」15.6%などとなった。

また、同じ人たちにエクセルの課題を自由記述で問うたところ、「拡張性がない」「計算式が壊れた際、復旧に時間がかかる」「誰でも使えるエクセルにしたい」などの声が寄せられた。

さらに、全員に対し「現状の在庫管理の方法を変えていく必要性があると思うか」と問うと、21.2%が「非常にそう思う」、33.3%が「ややそう思う」と回答、合計で54.5%が変更の必要性を感じていた。逆に、「あまりそう思わない」は23.8%、「全くそう思わない」は5.8%だった。

同社は調査結果を分析し、倉庫の在庫管理には依然として、エクセルや紙を使っている企業が多いことを確認した。その上で、エクセルでの在庫管理に課題や悩みを感じている企業も多く、半数以上が在庫管理方法を変えていく必要性を感じていることから、今後WMSを中心とした倉庫管理システムを検討する企業が増えていくと推測している。

同社は「エクセルは属人化しやすい傾向があり、誰にでも使いやすい管理方法とは言えない面もある。人材不足の企業で倉庫管理システム導入の需要が加速しそうだ」と予想している。