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JR東とKDDI、混雑回避の高度ロボで弁当配達

2023年1月10日 (火)

▲人の密集のなかを走行する宅配ロボット(出所:JR東日本)

ロジスティクス東日本旅客鉄道(JR東日本)とKDDIは10日、1月11〜27日に東京都品川区のJR目黒MARCビルで、防犯カメラの映像データをAI(人工知能)を活用し、配送ロボットが自動で混雑回避などを行うフードデリバリーサービスの実証実験を実施する、と発表した。配送ロボの位置情報管理や走行の制御などを行うプラットフォームと都市や街の設備が持つデータを分析する基盤(都市OS)を連動させ、高度なロボットサービスを実現する。

発表によると、両社が取り組む「高輪ゲートウェイシティ」(仮称)のまちづくりに関連したプロジェクトの一環。人がロボットに合わせる従来の視点とは異なり、ロボットが人に寄り添い共生する街づくりにつなげる。清掃ロボットや警備ロボット、個人向けモビリティーなどさまざまなロボットの稼働を想定するが、第1弾として配送ロボットに焦点を当てビル内に範囲を限定して検証する。ZMP(東京都文京区)の宅配ロボット「デリロ」を使用する。

▲都市OSとロボットプラットフォームの連携イメージ

街中でのロボット導入における課題は、メーカーの異なる複数のロボットを協調制御したり位置情報の一括管理をしたりする点。特にビル内では、エレベーターなどの設備との連携が困難とされる。実証は、こうした課題解決を念頭に行われる。

防犯カメラで撮影された画像を解析し、人の密集度をロボットに指示。ものを運ぶ最適な経路が選択できるように試みる。JR東日本グループの商業施設と連携し、ビル内で働く人向けに弁当をロボットが指定時間に届ける。同駅のエキナカ商業施設で販売する菓子や軽食について、ビル内で回遊販売するサービスも試験的に提供する。

弁当配送時は密集度が低い経路、回遊販売時は販売機会を逃さないように密集度が高い経路をそれぞれ選択するのが特徴。将来的には、密集度に加えて購買データなどさまざまなデータと連携させることで効率的なルート選択の実現に取り組む。

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LOGISTICS TODAY編集部
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