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楽天、AI技術による在庫最適化を導入

2023年7月14日 (金)

サービス・商品楽天は13日、ビックデータやAI(人工知能)の先進技術を利用して機械的に効率化を図る、価格と在庫の最適化プラットフォーム「PIOP」(ピオップ)を開発したと発表した。

同社によると、ピオップは日用品Eコマースサービスを提供する「Rakuten Direct」で在庫補充の最適化のために活用されており、補充率は通常時で16.1%向上。楽天スーパーセールの期間中は40%向上。また、翌日発送できる商品のスーパーセールの期間中の販売数は、同システムを利用していない前年に比べて格段に増加したという。倉庫運営では、楽天スーパーロジスティクス・楽天24・楽天ブックス・Rakuten Fashionが、ピポップの分析機能を活用しており、時期や商品によってボリュームが大幅に増減するにもかかわらず、予測数値の誤差は10%~20%だという。

(出所:楽天)

数年前まで、ピポップは価格の最適化や市場を重視したソリューションに注力していたが、コストを下げて収益性を高めるためには、物流と注文処理の効率化が重要であると判断し、同システムを物流ソリューション開発にも利用することになった。

倉庫在庫に関しては過剰在庫を抱えず、常に需要を満たせる状態に維持するのが理想だが、どのタイミングで発注すべきか、特に大型キャンペーン時の判断は難しい。ピポップは需要を把握するための大規模データや製品ライフサイクルデータなどのビックデータを重ね合わせ、発注から納品までの時間と安全在庫を考慮し、いつ・どれだけの在庫を発注するかを推奨する。プラットフォームは毎日更新され、最大一か月先の予測も可能。実際に、ピポップでの予測数値が実際の数値と3日連続で一致した実例がある。

今後の展望としては、Eコマースのサプライチェーンと物流のためのエンドツーエンドのAIソリューションを開発し、サプライチェーン全体で一貫性のあるシステムと戦略を連携させることで、物流の収益性の向上・適切な在庫管理、コストや入荷工程の最適化を目指すという。

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LOGISTICS TODAY編集部
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