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アスクルがAI需要予測で発注量平準化、積載率向上

2023年8月30日 (水)

荷主アスクルは30日、花王、コクヨと、EC(電子商取引)事業者を起点とした独自AI(人工知能)による需要予測、需要変動を取り込んで商品発注量を平準化する実証実験を行った結果、商品サプライヤーである花王、コクヨの出庫や仕分け作業、アスクルの入庫や在庫管理を効率化するとともに、輸送車両台数とCO2排出量を削減する成果を得たと発表した。

具体的には、アスクルが開発したAI活用の発注量平準化のシステムに、サプライヤーが使用する4トン車・10トン車と各車格の積載可能な物量を取り込み、1週間分の需要予測、需要変動のデータと突き合わせた結果を発注に反映。輸送車両の車格単位での発注量としたことで、発注量に応じて高積載となる仕組みを確立し、平準化を検証した。

成果としては、アスクルの2拠点(名古屋センター、DCMセンター)で2022年5月からことし4月までの11か月の間に、4トントラック158台、10トントラック47台分の輸送を削減し、トラック積載効率は68%から69.7%に改善、CO2排出量は5.1トン削減した。

▲発注量平準化による輸送効率化のイメージ(クリックで拡大、出所:アスクル)

アスクルは従来、小売業と同様に消費者の需要変動に応じて発注量を決めていたが、その方法では日々の発注量が一定でないため、サプライヤーはその都度の発注量に合わせた庫内作業や車両手配を求められ、出荷作業やトラック輸送の非効率化、低積載などが発生し、サプライチェーン全体の生産性低下や無駄なCO2排出を招いていた。

同社はホワイト物流推進運動に賛同し、2019年に提出した持続可能な物流の実現に向けた自主行動宣言に則り、今回の実証実験を実施した。

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LOGISTICS TODAY編集部
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