調査・データH&Iグローバルリサーチ(東京都中央区)は10日、世界のクレーンレンタル市場の動向をまとめた、MarketsandMarketsの産業調査レポートの販売を開始したと発表した。レポートでは、今後5年間で年平均5.1%成長し、市場規模は648億ドルに達すするとしている。
レポートによると、24年の市場規模は506億ドルで、都市化と工業化が加速している新興国を中心に、建設とインフラ整備の世界的な拡大が続いていることなどが成長を支えている。また、高額な新しい機器を購入するより、費用を抑えられることや、プロジェクトのニーズや市場環境の変化に迅速、柔軟に対応できることも、レンタルを選択する企業が多い理由となっている。
クレーンのタイプ別では、コンパクトで機動性がある移動式クレーンが好まれる傾向があり、今後、金額ベースで最大のシェアを占めると予想される。性能別では、数トンから20トンまでの低荷重クレーンが最もシェアを占めるとみられる。
用途としては、建築・建設用途が鉱業や掘削、輸送、海洋掘削などの用途を大きく上回る。その理由として、原材料の吊り上げからプレハブ部品の設置まで、クレーンの用途が多様化することが多く、移動式クレーン、タワークレーン、トラック搭載型クレーンなど、さまざまな種類のクレーンが必要になるため、レンタルのほうが対応しやすいことが挙げられる。
地域別では、急速な都市化が進む中国やインド、東南アジア諸国を含むアジア太平洋地域が最大の市場になるとみられる。住宅、商業施設、道路、橋、空港などの重要インフラの建設など、多様な建設活動を進めるには幅広い種類のクレーンが必要で、クレーンのレンタルサービスは欠かせない。また、政府が経済成長を後押しし、生活水準を向上させるためにインフラ整備を優先している国が多いことや、地域の大規模な開発プロジェクトが進んでいることも、アジアでクレーンレンタル事業が拡大する要因となる。
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