ノリタケ、中国に研削砥石工場を建設

拠点・施設ノリタケカンパニーリミテド（名古屋市西区）は8日、中国の江蘇省蘇州市に研削砥石工場を建設すると発表した。

中国の粗鋼生産は、世界の40％以上を占め、鋼材の疵取用研削砥石を中心に大きな砥石需要があるものの、中国では外国からの輸入に依存している。これまでノリタケは、日本からの輸出で対応していたが、現地生産化によって競争力を強化し、中国の鉄鋼業界向け砥石事業の拡大を目指すことにしたもの。

工場は、台湾の大手研削研磨工具会社の台湾カーボグループとの合弁会社が運営する。具体的には、台湾カーボグループの現地企業にノリタケが資本参加して合弁会社とし、ノリタケの砥石製造技術と台湾カーボグループの中国での経営ノウハウを活かして事業拡大を進めていく。

11月に、江蘇省蘇州市の台湾カーボグループの企業、蘇州雅可宝材料科技有限公司をノリタケの子会社化（持分70％）し、社名を則武磨料磨具（蘇州）有限公司に変更、2012年7月から研削砥石の生産を開始する。販売はノリタケの中国の販売子会社、則武（上海）貿易有限公司を通じて行う。初年度、2012年の売上は約2億円、5年後の2017年には約10億円を見込んでいる。