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MSC、韓進海運の破綻受け釜山・北米間に大型コンテナ船6隻投入

「韓進後」の貨物獲得競争にコンテナ世界2位船社参戦

2016年9月15日 (木)

ロジスティクス世界2位のコンテナ船社・MSC(スイス)は15日、韓進海運の経営破綻を受けて混乱しているアジア・北米間の海上輸送ニーズに対応するため、釜山(韓国)・上海(中国)・塩田(同)・プリンスルパート(カナダ)に寄港する太平洋横断サービス「メープル」を開始した。

新サービスの開始について、MSCは「(法定管理を申請したという)韓進海運の発表を受け、荷主を支援するために設計した」と説明し、円滑に輸送できなくなって混乱が生じているアジア・北米間の荷主ニーズに応えるための動きであることを強調している。

デンマークのマースクに次いで世界2位の輸送力を持つMSCが、韓進海運の破綻で「浮いた貨物」の獲得に向け、その意思を隠さずアジア・北米間の主要航路にリソースを投入してきたのは、「韓進後」を見据えた船社間の貨物争奪戦の激化を予想させる。

新サービスは5000TEU(20フィートコンテナ換算)を積載できるコンテナ船6隻を投入し、15日からスタートするが、韓進海運の破綻で滞留している貨物が殺到する可能性もあり、同社は「初期需要が高くなるとみられるため、最初の2回の航海に対する塩田、上海、釜山、ロングビーチに寄港する」としている。

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