ロジスティクス日本郵便は10日、昨年度に発覚した点呼業務の不備事案に関し、国土交通省の各運輸支局による特別監査に基づいた一連の行政処分執行通知の受領がすべて終了したと発表した。行政処分に伴う一部車両の停止については、対象となる局の98%にあたる1822局が2025年度内に処分期間を終了する。残る2%の40局については26年度も処分が継続するものの、6月1日にはすべての停止措置が終了する見通しだ。
この事案は、同社が実施した社内調査によって貨物軽自動車運送事業における点呼の不備が判明したことを発端としている。これを受けて行われた当局の監査により、今日までに全国1862局の郵便局が車両使用停止の行政処分通知を受ける事態となった。
また同日、オンラインでメディア向けの説明会を開催。同社執行役員の五味儀裕氏が事実説明を行い、質疑に応じた。メディアからはガバナンス、コンプライアンス意識が不十分すぎるのではないかなどの声が上がると、五味氏は、「点呼不備については、デジタル点呼システムの導入、貨物軽自動車安全管理者講習や意識改革のための研修の実施など、複数の取り組みにより安全の確保と信用の回復を図る」と回答。また、5月には次の中期経営計画を発表する予定だが、「事業計画のみならず、ガバナンスの強化、コンプライアンス不備への対応などを大きな軸として据える」とした。
かんぽ生命保険の不適切販売や郵便物の遺棄など、相次ぐ不祥事は企業文化によるものではないのかという追及に対しては、五味氏は「本社、支社の上層部が、現場の実状や声をつかみ取ることができていない」と分析。「現場の声を拾い上げたり、予兆を見つけるための工夫、仕掛けを作っていきたい」とするとともに、「郵便物遺棄は郵便局員としての自覚ができておらず、研修もあまりできていない、就業から日が浅い従業員に多く見られる」とし、研修を確実に実施するとともに、周囲がサポートするなどしていく方針を示した。
一方で、同社が25年4月から行っている「酒気帯び運転の発生状況」の発表については、道路交通法の処罰対象となる呼気中アルコール濃度1リットル当たり0.15ミリ未満であっても発表するのは厳しすぎるのではないか、との問いかけもあった。これに対し五味氏は、24年5月に神奈川で発生した、郵便配達員の酒気帯び運転の事案を挙げ、「点呼が適切に実施されていなかったために起きた事案」とし、「ドライバーはもちろん、社会の安全を守る意味でも継続していき、信頼回復につなげる」と答えた。
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