財務・人事ヤマトホールディングスが10月31日に発表した9月中間決算は、営業損益・経常損益・最終損益がいずれも120億円超の赤字となった。下期は宅急便総量の制御や値上げ効果が出はじめ、通期では黒字を回復する見通し。
赤字転落の理由として、同社が「人的コストの増加が利益を圧迫するこれまでの流れが継続」したと、人員を確保するための費用がかさんだことを強調している通り、上半期は売上高が231.1億円増加したのに対し、営業原価は552.3億円増と、売上を300億円近く上回った。
主力のデリバリー(宅配)事業では、取扱数量を抑えきれず宅急便が前年同期を3.6%上回る9億3000万個となり、同事業単体で273億円の損失を計上した。
今後は大口法人顧客に繁忙期の出荷調整や再配達削減を要請する取り組みを継続し、荷物の急増による社員の負担増を回避するとともに、運賃の見直し交渉を続ける。
通期は売上高1兆5020億円(前期比2.4%増)、営業利益250億円(28.3%減)、最終利益120億円(33.5%減)と、黒字回復を見込む。
■2018年3月期第2四半期
累計(百万円) | 前年同期比 | 対売上高利益率 |
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売上高 | 729,802 | 3.3% | |
営業利益 | -12,887 | - | - |
経常利益 | -12,600 | - | - |
当期利益 | -12,087 | - | - |