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NECフィールディング、工程間物流効率化にキャリロ

2018年1月29日 (月)
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調査・データZMP(東京都文京区)は29日、同社が販売する物流支援ロボット「CarriRo」(キャリロ)が、NECフィールディングの物流中核拠点での工程間物流(みずすまし)業務効率化を目的に導入されたと発表した。

NECフィールディングは、近年アウトソーシングビジネスに注力しており、「全国にサポート拠点がなくすばやい対応ができない」「アフターサービスを営業担当が兼務しているため本来の営業活動に注力できない」といった課題に対して、全国にあるサービス拠点網を活用することで顧客の課題解決や売り上げ拡大に貢献している。

同社は、「今後想定される労働力不足へ対応し、さらなる労働力確保に努めていく必要があった。現在、全従業員のうち50代以上の占める割合が28.3%に対し、2026年には62.6%と50代以上の占める割合が急激に増加すると想定されている。そのため、今の段階からしっかりと将来を見据え、アクションを起こしていく必要があった」と説明。

今回CarriRoを導入した物流中核拠点である川崎テクニカルセンターでは、「今後の高齢化を見据えて、05年からトヨタ生産方式を採用するなど、業務効率化と容易化を継続的に検討しており、さらなる効率化施策を模索していた」という。これらのことから、「誰でも簡単に操作できる」「既存環境を極力変えずに導入できた」として、キャリロ導入を決めた。

これにより、川崎テクニカルセンターの「みずすまし」(工程間物流)運用の最適化を目指す。現状、一部エリアで導入しており、作業員の効率化を見込んでいる。具体的には、従来複数作業員で同時に異なるルートを周回してたが、キャリロ導入により、一回で従来の最大3倍の荷量が運べるため、ルート統合が可能となり、ジャストインタイムを維持しつつも、最適な人員で運用が可能となることを想定している。

現在キャリロを活用しているのは川崎テクニカルセンターの一部フロアのみだが、川崎テクニカルセンター全体でキャリロによる運用を展開していく計画を進めている。またCarriRoとRFIDなどの技術を併せて活用することで、いつ・どこで・だれが・なにをといった入庫・出庫・在庫管理の見える化をすることで業務の効率化ができないか模索していく。ゆくゆくは、完全自動倉庫型で人とロボットが効率よく働くことのできる倉庫」を目指す。

■キャリロ導入事例紹介(NECフィールディング)
https://www.zmp.co.jp/carriro/detail_nec.html