行政・団体中部運輸局は29日、岐阜市の運送会社SCRUM(スクラム)の本社営業所に対して、29日付で250日の車両停止処分と文書警告を行った、と発表した。
同社に法令違反の疑いがあるとして中部運輸局が監査を実施した結果、点呼の未実施、乗務記録に事実と異なる記載、健康診断の未受診など12件の悪質な違反行為が確認されたため、今回の処分に至った。今回の違反点数と事業所の累積違反点数は、それぞれ25点。
中部運輸局は、200日を超える車両停止処分を個別に発表する基準を設けており、発表された12件の違反行為は次の通り。
(1) | 認可を受けないで、自動車車庫を国土交通省告示で定める距離を超えて設置していた |
(2) | 運転者の勤務時間及び乗務時間について、国土交通省告示で定める基準を遵守していなかった |
(3) | 運転者の1箇月の拘束時間及び休日労働の限度について、国土交通省告示で定める基準を遵守していなかった |
(4) | 疾病、疲労等のおそれのある乗務をさせていた |
(5) | 点呼を実施していなかった |
(6) | 点呼の記録をしていなかった |
(7) | 点呼の記録に事実と異なる記載をしていた |
(8) | 乗務等の記録の記載事項が不適切であった |
(9) | 乗務等の記録に事実と異なる記載をしていた |
(10) | 運転者台帳を作成、備えていなかった |
(11) | 特定の運転者(初任運転者)に対する運転適性診断(初任診断)を実施していなかった |
(12) | 運行管理者に対して、国土交通省令で定める業務を行うために必要な権限を付与していなかった |