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3月のWebKIT荷物情報4割減

スポット輸送需要急速に縮小、宣言後加速のおそれも

2020年4月7日 (火)

調査・データ全日本トラック協会(全ト協)と日本貨物運送協同組合連合会(日貨協連)がまとめた3月時点の求荷求車情報ネットワーク(ウェブKIT)における荷物情報(求車登録件数)が、昨年の同じ時期と比べて4割以上少ない11万2806件にとどまり、トラックのスポット需要が急速に縮小している状況が鮮明となった。

近年は人手不足を背景に、荷物情報が圧倒的に多い(=車両ニーズが高い)状況が続いていたが、2019年5月に7.6%減(前年同月比)と減少に転じると、15.5%減(6月)、29.5%減(7月)、22.6%減(8月)、20.5%減(9月)、30.9%減(10月)、34%減(11月)、31.6%減(12月)――と、年末に向かって減少ペースが加速。

新型コロナウイルスの感染が拡大し、関連報道も増えはじめた20年になると、1月は対前年41%減、2月に37.7%減、3月も40.3%減とマイナス幅が4割前後に拡大した。

メーカーや卸、小売事業者などの荷主企業もウイルスの感染拡大を背景に事業の休止や一時的な縮小が増えてきており、政府による緊急事態宣言の発令後はさらに市場の冷え込みが加速する可能性が高い。

3月に入ってからはスポット輸送需要が7割程度減少した荷物マッチング事業者もある一方、関西圏のある運送事業者は、食品や日用品・雑貨関係の輸送需要は6割以上増えたと話す。「コロナショック」によって国内物流の輸送需要は一時的ながら大きく変容しつつあり、全国的には空き車両が増加しているにもかかわらず、必要な車両の確保は難しいという場面が増えているようだ。

3月の成約運賃指数は、前月比4ポイント増、前年同月比6ポイント減の126。成約件数は2万6000件で1.4%増加した。成約率は23%で9.5ポイント上昇した。

▲出所:全日本トラック協会/日本貨物運送協同組合連合会