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マースク、米コバックスとコロナワクチン輸送契約

2020年10月28日 (水)

国際マースク(デンマーク)はこのほど、新型コロナウイルスワクチンを開発する米コバックスと、2021年中に世界各国へ最大10億回分のワクチンを輸送するための契約を結んだ、と発表した。

コバックスは現在、台湾で臨床試験を実施しており、規制当局の承認を得た上で米ネブラスカ大学医療センターと次の段階の臨床試験を行うことで合意。世界中で1億回以上投与できるよう、事前のコミットメントを進めている。9月にはブラジル最大の診断医療会社と大規模な臨床試験を同国で実施することにも合意した。

マースクでは、開発途上国への輸送を効率化するために物流をコントロールすることで円滑なサプライチェーンを支援。医薬品の物流に適する温度管理されたサプライチェーン要件をサポートするため、出荷から配達完了までのサプライチェーン管理のほか、梱包、航空・海上輸送、陸上輸送、倉庫保管、施設への配送機能自体を提供する。

コバックスは、1億回分のワクチンを21年初めに製造し、同年末までに数十億回分の製造を計画しているが、このワクチンは氷点下800度の冷凍庫や液体窒素タンクなどの追加インフラを必要としないため、梱包の工夫によって既存のコールドチェーンを使用できる見通しだという。