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トランスコスモス、柏EC物流拠点で化粧品製造許可

2020年11月17日 (火)

ECトランスコスモスは17日、EC向け物流拠点「ECワンストップセンター北柏」(千葉県柏市)で化粧品製造業の許可を取得した、と発表した。

検品、品質管理、保管だけでなく、法定表示が記載されたラベルの貼付やアッセンブル・パッケージ作業にも対応し、「一般流通商品からウェブ限定商品への加工」や「アウトレット向けセット加工」「同在庫からB2C、B2B向けの商品加工」といった需要の取り込みを図る。

ECワンストップセンター北柏は、ラサールロジポート投資法人が運営する賃貸物流施設のうち4110坪を利用して運営するEC向け物流拠点で、WMS、ハンディターミナル、自動封函機、オートラベラー、シュリンクマシン、エアー式緩衝材製造機といった物流機器を導入しているほか、情報セキュリティ管理者が常駐し、フロア内監視カメラを設置。警備員も24時間365日体制で配備し、ISO27001の認証を取得している。

この拠点を活用し、同社は「EC事業規模、顧客企業内でのEC事業の位置づけ」を考慮したコンサルティング、ECシステムの構築、委託する業務の切り分け、マーケティング戦略、カスタマーサポート、配送――といったEC向けのフルフィルメントサービスを提供する。

菜鳥網絡の日本上陸の直後だからこそ

倉庫内での医薬部外品や化粧品の製販許可は、いまや物流各社にとって不可欠要件となりつつある。物流事業に注力して久しいトランスコスモスでも、その流れにそった整備を進めていることに驚きはないが、あるニュースリリースに紐づけてみると、ありきたりではない中身に思えてくるというものだ。それは去る11月11日のアリババHD傘下の菜鳥網絡による日本国内の拠点開設のことだ。

中国市場をはじめとする海外では、日本製化粧品や医薬部外品への評価や支持が圧倒的だ。先日開催された「双十一」セールにおいても、例年どおり日本の化粧品や健康食品の売れ行きは突出して、他国品の追随を許さなかった。

菜鳥網絡の長きにわたる協力企業でもあるトランスコスモス社。その自社物流拠点における、化粧品などの海外出荷用表示への交換作業や包材変更が可能となる今回の許可取得は、業界人なら誰でも関連付けてあれこれと想像するだろう。引き続き今後の動きに注目したい。(企画編集委員・永田利紀)

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