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国土交通政策研究所、航空貨物実態調査で中間報告

2021年10月19日 (火)

調査・データ国土交通省国土交通政策研究所は、地域産業の活性化に資する輸出力強化に向けた航空貨物輸送の市場実態に関する調査研究の中間報告を公表した。

航空輸送による農林水産品などの輸出促進を目的に、農林水産品航空輸出にかかる概要調査、輸出における航空輸送コスト形成のしくみに関する調査や航空輸送における課題を整理することで、農林水産品の航空輸出促進に必要な対応策を検討した。

農林水産品の航空貨物輸送における課題として、「運賃実態の不透明さ」「輸出における運賃の高さ」を抽出。その解決方法の策定に向けて、「世界的な航空貨物輸送の市場や運賃決定の実態」「日本発の航空貨物輸送の実態・課題」について調査する方針であるとした。

2020年度の調査で、農林水産品の航空輸出の概要や航空貨物の運賃形成の仕組み、農林水産品の航空輸送における問題点の把握を行った。輸送品の価格が高い牛肉や鮮度を重視する鮮魚で航空貨物が選ばれる傾向にあること、保冷管理など特別な対応が必要であること、梱包や保冷の非効率性が作業時間やコスト、物量などに影響するとの結果をまとめた。

21年度はこうした調査結果を踏まえて、地方の農林水産品の特色を地方空港の活用促進に結びつける方策を整理するほか、地方空港からの農林水産品輸出に伴う課題解決策の提案を進める。輸出促進が期待される品目の調査や、保冷や時間、コストなどの物流要素に着目して調査を実施。効率的な梱包や保冷にかかる国内外の事例や、コスト構造や国内外航空輸出の手続きを確認することで、航空貨物輸送の市場実態に関する調査をさらに進めていく。