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日本通運、韓国・釜山港軸の国際輸送BCPサービス

2025年6月20日 (金)

環境・CSR日本通運(東京都千代田区)は20日、南海トラフ地震など大規模災害時も物流を止めないため「国際輸送BCPサービス」を開始したと発表した。新サービスは全国の拠点ネットワークと韓国・釜山港をハブとする国際輸送体制、包括保険の導入により、サプライチェーンの安定を図るもの。災害時の地震や津波で太平洋側の主要港が機能停止した場合でも安定輸送を実現する策だ。

国内主要港のうち東京・横浜・神戸・名古屋・大阪5港が全国コンテナ取扱量の70%を占める現状から、これらの港が被災した際の物流寸断リスクが高まっていた。NXグループは全国の拠点と海外ネットワークを生かし、迅速で柔軟な対応が可能な物流体制を構築してきた。

▲新たな国際BCPサービスの概略図(クリックで拡大、出所:日本通運)

国内2130拠点、1050倉庫のネットワークを使い、日本各地での荷受けと通関を経て、被災していない地域から釜山へ転送する。釜山ではNX韓国のBGLC倉庫をハブとし、保税在庫管理や仕分けを通じて、欧米・アジア・中東・アフリカなど世界各地への輸送ルートを確保する。釜山から仁川空港経由での航空輸送にも対応し、緊急時には多様な輸送方法の選択肢を用意した。これにより、日本発の輸出だけでなく、海外から日本への輸入にもサービスを活用できる。

複数工程ごとに個別契約が必要だった貨物保険も損害保険ジャパンとの協業で1件の包括保険だけで日本から釜山、釜山から世界各地まで一貫してカバーする仕組みを導入する。保険手続きを簡素にしてコスト削減に結びつけている。

NXグループはグローバルネットワークの強みを使い、多様な輸送モードと代替ルートを組み合わせたBCP対応のソリューションで事業継続支援を推進している。各顧客の物流リスクを低減し、国内外を結ぶサプライチェーンの維持に貢献する。国内に根差した幅広い拠点網と海外ハブの活用、新たなリスク対応力で、今後も社会に不可欠な物流の安定化に取り組む構えを示した。

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LOGISTICS TODAY編集部
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