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23年春、希少な近畿中心部エリアで「北大阪ロジスティクスセンター」稼働

空室0%地帯に6千坪開設、ヒガシ21と創る最適物流

2022年1月14日 (金)

話題「首都圏に比べれば、近畿圏の物流施設は、空きがあるはず」──近畿圏で物流体制の構築・再構築を目指す方々の中には、こう勘違いしている方がいる。過去にはそういった時期があったからだ。物流不動産のマーケット調査を行うCBREによれば、近畿圏における延床面積1万坪以上のマルチテナント型物流施設の空室率は、2017年に20%にまで高まった。しかし、その後の空室率は急激に下がり、直近の21年第3四半期には1.6%をマーク。22年第4四半期には0.7%にまで下がる見込みだ。

▲近畿圏の大規模マルチテナント型物流施設の需給バランス(出所:CBRE)

貨物の小口化によって物流への負荷が高まる一方で、人手不足と2024年問題への対応を迫られる物流業界では、これまで点在していた物流拠点を都市部近郊の大規模施設に集約し、自動化機器を用いて省人化・効率化を図る動きが活発化しているが、近畿圏ではこうした需要に応えるだけの大型施設の供給が予定されていない。首都圏では、22年の第1四半期だけで20万坪を超える供給が見込まれるが、近畿圏では22年の1年間で7万坪程度の供給にとどまる見込みだ。

既に、近畿圏で21年第4四半期から22年第3四半期までに供給される大型物流施設のテナント内定率は73.7%に達しており、今後、近畿圏での物流施設は取り合いになる可能性が高い。さらに、大阪府吹田市、茨木市、高槻市南部、大東市、東大阪市、尼崎市、西宮市などの「近畿圏中心エリア」に限定すると、18年以降は長らく満床の状態が続いており、そもそも空き床が極端に不足している。

▲近畿圏中心エリアの新規供給と空室率(出所:CBRE)

こうした中、メーカーや商社、EC事業者などから耳目を集めているのが、ヒガシトゥエンティワンの「北大阪ロジスティクスセンター」(北大阪LC)だ。23年4月、満床状態が続く「近畿圏中心部エリア」の大阪府茨木市に、延床面積1万5000坪の物流施設が誕生し、このうち6000坪をヒガシトゥエンティワンが3PL物流拠点として運営。ECの小口貨物から長尺・重量物まで豊富な取り扱い実績を持つ同社が、実績に裏打ちされた現場力と、希少な立地、設備機能を掛け合わせ、荷主企業の求める最適物流を実現する。

ヒガシトゥエンティワン「北大阪LC」の強み

▲50キロ圏内に主要3都市を収める好立地

北大阪LCは、近畿自動車道摂津北インターチェンジ(IC)から1.4キロと近く、大阪市中心部まで10キロというアクセスを考えれば、これ以上ない好立地といえる。

また、名神高速道吹田ジャンクション(JCT)から近いことも魅力だ。関東・中部方面ないし九州・中国方面からの幹線輸送によって、北大阪LCに貨物を入庫し、それを大阪市内にばらまくというストーリーが成立するからだ。

施設面では、ユニークな特徴が2つある。

一つは、大型トラック34台、小型車2台の駐車場が、走路を挟んだ接車バースの対面に用意されていること。接車バースは、大型トラック31台分が用意されているため、頻繁な入出庫や配送の回転数が求められる、ECや量販店向け配送でアドバンテージを発揮するだろう。

二つ目は、広い事務所スペースだ。北大阪LCは、事務所棟5階(※倉庫棟3階に直結)に157坪、事務所棟6階に117坪の事務所スペースを備えており、物流拠点の機能に幅を持たせることができる。

例えば、ECの物流を担う拠点では、商品の物撮りや、ECサイトのメンテナンスといった作業を別の場所で行っているケースが散見される。商品の物撮りに関して言えば、商品の現物がある物流施設内で行ったほうが、作業の効率化・省力化につながる。

また、電気製品を扱う場合には、顧客社員の常駐スペースや、機械・設備のメンテナンスセンター、補修要員・カスタマーエンジニアなどの待機スペースとして活用できる。

3PLに豊富な実績を持つヒガシトゥエンティワン

近年、ヒガシトゥエンティワンの注力分野として荷主からの支持を広げているのが3PL事業である。その事業領域は、EC事業者の物流センター運営から、保険会社の帳票の保管・配送、非鉄金属メーカーの調達物流、電力会社の工事現場への資材納品、自動車部品メーカーの組み立て・加工・検査作業まで、多岐にわたる。

同社の3PL事業では、まず営業企画開発部が、顧客の物量や繁閑などを分析し、効果的かつ実現可能な倉庫・物流設計を提案。顧客の既存倉庫の稼働分析を行うことで、新たな拠点の立ち上げに必要な人員や車両数まで詳細に精査する。提案が採用されると、同部が人員や車両の手配だけではなく、立ち上げオペレーションまで行い、運用が軌道に乗ると各事業部に引き継ぐ。業務を引き継いだ事業部では、収支改善や派遣比率の適正化など、日々の改善に取り組む。

「人」「マテリアルハンドリング」「倉庫」「車両」「システム」を最適に組み合わせ、高いレベルで安定した物流体制を構築するのが、ヒガシトゥエンティワンの3PL事業の強みだ。

「物流設計×現場力」で、1万坪の物流センターを2日で稼働

▲ニッセイロジスティクスセンター東大阪

「ニッセイロジスティクスセンター東大阪」のエピソードを紹介しよう。今から2年ほど前、同社は大手EC事業者からの依頼を受け、1万坪の飲料系物流センターを物流施設の竣工翌日から稼働させたのである。この規模の物流センターを、わずか2日で稼働させるなど、普通はありえない。

ヒガシトゥエンティワンは、竣工翌日の稼働を望む顧客と関係者と調整を重ね、事前に作業動線や庫内レイアウト、人員配置計画を策定。業務シミュレーションとスタッフの作業トレーニングを繰り返し行い、竣工当日を迎えた。

しかし、いくら事前に緻密な計画を立てたとしても、物流はナマモノである。特に、新センターの垂直立ち上げのような巨大プロジェクトの場合、予想外の出来事が起こる。こうした局面で物を言うのが「現場力」である。予想外の出来事に対し、「アクシデントですから」と荷主に対し諦めることを求めるのか、それともこれまでに培った現場力を総動員し、プロジェクトの遂行を実現させるのか。止まることが許されない物流において、どちらが真の3PL事業者としての要件を備えた事業者なのかは、言うまでもない。

同センターでは、ヒガシトゥエンティワンの「物流設計能力」と「現場力」が遺憾なく発揮され、わずか2日で大手EC事業者向けの物流拠点が稼働。その後の1か月間で、同拠点の安定稼働と同時に、別の家電物流拠点(2500坪)の垂直立ち上げも並行して実現した。その後も、マテハン機器による自動化が難しい、冷蔵庫や大型テレビ、草刈り機、釣り竿などの異形物の取り扱いにも積極的にチャレンジしたことで、新たな案件が舞い込んだという。

さらに1年後、大手EC事業者から高い信頼を得た同社は、需要の増加を受け、立ち上げ当初の2倍にあたる出荷量を任されるが、作業工程の大幅な見直しを行うとともに、門真市の5000坪の倉庫を手当てし、このリクエストをクリア。顧客が求める「高水準の安全・品質レベルの確保と、スピード・効率性向上の両立」を実現した。

ここまで倉庫を中心とするエピソードを紹介したが、ヒガシトゥエンティワンの3PL事業は、倉庫だけではなく、配送面でも力を発揮する。もともと大阪を地場とする運送会社だった同社は、約220台の自社トラックと約400社の協力会社ネットワークで、地場配送から全国配送まで柔軟に対応。2023年4月に稼働する北大阪LCでは、路線事業者2社が階下に入居するため、路線便への対応も抜かりない。

物流センターに欠かせないもの

例えば、ECビジネスが拡大しても、EC物流に参画できず、忸怩たる思いを抱える物流事業者は少なくない。物流事業者の多くは、それぞれに得意分野を持つ。裏を返せば、得意分野以外には手を出せない(少なくとも「出しにくい」)という、物流事業者の現実があるからだ。

ECに限らず、荷主に選ばれる物流センターには、立地、施設のスペック、そして運用する事業者の能力という三位一体が不可欠だ。北大阪LCが、この三位一体を体現しうる、稀有な存在であることは、述べたとおりだ。

■EC向け3PL事業の紹介動画(出所:ヒガシトェンティワン)

冒頭で論じたとおり、近畿圏の物流不動産マーケットは、2022年から23年にかけてひっ迫していく。茨木市という近畿圏交通の要所に、これだけ大型で高機能な物流センターが竣工するのだ。近畿圏での物流拠点開設を検討している事業者にとって、北大阪LCは垂涎の物件だろう。

もう一つ付け加えておきたいのは、同社が備える3PL能力における懐の深さである。本稿中、北大阪LCにおける事務所スペース活用の可能性として、フルフィルメントにおける「ささげ業務」(撮影・採寸・原稿作成)、すなわちECサイトにおける制作業務の可能性を述べた。

実はこれ、ヒガシトゥエンティワンの懐を探る意味で、筆者から提案した事務所活用方法である。取材にあたり、同社3PLに関する資料を見ていたが、資料中にささげ業務に関する記述はなかった。3PLを標榜する物流事業者でも、ささげ業務には難色を示す事業者が多いにもかかわらず、同社担当者が「それは当社の3PL業務にマッチしますね」と、こともなげに答えたのには、内心舌を巻いた。

荷主にとって、物流センターとは可能性である。優秀な物流センターの存在は、新たなビジネスの種となるが、それもパートナーとなる物流事業者の協力あってのことだ。その点、同社の3PL能力が備える懐の深さは、さまざまな可能性を生む土壌となることだろう。

北大阪LCの立地と、物流設計能力と現場力を備えた同社の3PL能力──この組み合わせは、多種多様な可能性を生む原資である。興味がある方は、できるだけ早く、ヒガシトゥエンティワンにコンタクトを取ることをおすすめしたい。(坂田良平)

ヒガシトゥエンティワン「北大阪ロジスティクスセンター」基本スペック
所在地:大阪府茨木市宮島(大阪府食品流通センター内)
建物構造:地上7階建(倉庫部分4階建)
トラックバース:シングルランプウェイ(片面31バース)
駐車場:大型34台/小型3台
事務所:事務所棟5階157坪(倉庫棟3階直結)/事務所棟6階117坪/事務所・休憩スペース・会議室等完備
倉庫:倉庫棟3階2248坪(内バース570坪)/倉庫棟4階3160坪 計5408坪
詳細・問い合わせ:https://higashi21-kitaosaka.com/

「ニッセイロジスティクスセンター東大阪」のエピソード