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21年度国際航空貨物は176万トン余、過去最高更新

2022年6月29日 (水)

(イメージ)

調査・データ国土交通省が28日に発表した2021年度の航空輸送統計年報によると、同年度の航空貨物輸送量は重量ベースで、国内定期航空輸送が前年度比12.1%増の47万9889トン、国際航空輸送が29.8%増の176万3893トンだった。新型コロナウイルス禍による前年度の減少から反転し、とくに国際貨物はコロナ禍前を上回って過去最高を4年ぶりに更新した。

この統計は、国内航空会社が運航した国内空港発着便が対象だ。

国際貨物は、17年度に176万3226トンでコロナ前のピークをつけ、その後は130万トン台から140万トン台で推移していた。コロナ後の20年度に多少落ちたが、壊滅的だった旅客輸送と比べれば下落幅は小さかった。世界的な巣ごもり需要の拡大によるEC(電子商取引)商品などの増加や、海運の混乱による代替輸送需要が底支えした。21年度は航空各社が旅客便に代えて貨物輸送に注力したこともあり、コロナ前のピークをわずかながら上回って過去最高の輸送量につながったとみられる。

一方、国内貨物は、20年度に前年度比45.2%減の42万8032トンと、旅客数に準じる減少となり、コロナ前のピーク(08年度、99万5889トン)の43.0%の水準に落ち込んでいた。旅客便の荷室利用が中心のため相次ぐ欠航が響いた。21年度は多少の回復はしたが、やはり旅客便の低迷に引きずられ、反発力は小さかった。ピーク時の48.2%と、なお半分以下に低迷した。