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NEC系、TMS・WMSの導入状況や課題など独自調査

2022年7月15日 (金)

話題「5割以上の企業が、配送計画の立案をシステムで行っている」──この調査結果に、あなたはどう思うだろうか?

「うん確かに…うちでも使っているし」と思うのか、それとも「えっ!?、うちではまだ検討すらしていないぞ!!」と焦りを感じるのか。

NECソリューションイノベータでは、製造業、卸売業、小売・サービス業、運輸・倉庫業などで、実際に物流に携わっている300人を対象に、TMS、WMS、在庫補充システム、梱包計算システムの導入状況や課題点、カーボンニュートラルおよび物流DXに関する取り組み状況などをヒアリングした、「物流や配送、物流システム(TMS/WMS)に関するリサーチ結果2022」を発表した。

「物流や配送、物流システム(TMS/WMS)に関するリサーチ結果2022」をダウンロードする

2007年の第一回レポートから、今年で16号目となる本レポートの概要をご紹介しよう。

二極化する配送計画の自動化

本レポートでは、配車計画の立案において、「一部またはほとんどをシステムによって自動化している」と答えた企業が約54%となった。一方で、「人手によって配車計画立案を行っている」と答えた企業も約34%いた。

また荷主側企業(製造、卸、小売)では、人手による配車計画立案はおおむね3割程度だったが、運輸・倉庫業では約43%が「人手で配車計画立案を行っている」と答えている。

さらに、従業員数別に見ると、100人未満の企業では6割が人手で配車計画立案を行っているが、100人以上5000人未満の企業では3割程度、5000人以上の企業では2割程度と、従業員数が多い企業ほど、配車計画立案の自動化が進んでいる結果となった。

(クリックで拡大、レポートから抜粋)

物流危機が叫ばれる今、業務改善や生産性向上は待ったなしの状況にある。だが、中小企業が多い物流ビジネスにおいては、企業規模の大きな企業では業務改善・生産性向上などの取り組みが積極的に行われている一方で、経営体力に乏しい中小企業では取り組みの進捗が遅れているという二極化が顕在化しつつある。

配車計画という一点を取り上げてみても、荷主企業と物流企業、大企業と中小企業という二極化の構図が見て取れる結果となった。

進化する倉庫業務を、WMSはキャッチアップできているのか?

WMSについては、「導入済み」が約42%である一方、従業員数100人未満の企業では約36%が「当面導入の必要はない」と答えている。WMSにおいても二極化があらわになる結果となっている。

(クリックで拡大、レポートから抜粋)

WMSの各機能に対する満足度と重要性を比べた調査は、とても興味深い。

・「リアルタイムな在庫管理」は、満足度、重要性ともにトップ。
・「作業進捗管理」は、満足度2位、重要性5位。
・「基幹システムとの連携」は、満足度5位、重要性2位。

「作業進捗管理」、「基幹システムとの連携」に限らず、本レポートではWMSにおける複数の機能において、満足度と重要性にギャップが見受けられる。

これは何故だろうか?

ヒントになるのは、「WMSを5年以上前に導入済み」と答えた企業が約17%存在することだ。(従業員5000人以上の企業においては、約3割が「WMSを5年以上前に導入済み」)これから考えられるのは、以下である。

・現在導入しているWMSの機能が古い(陳腐化している)。
・倉庫関連業務に求められる内容が進化しているにもかかわらず、WMSがキャッチアップできていない。

NECソリューションイノベータによれば、今回の調査では、この仮説を裏付けるアンケート結果も得られているという。

このレベルの話になると、WMSの導入やリプレイスなどを具体的に検討している担当者でないとニーズはないとは思う。WMSに限らずTMSなどでもさらに深掘りしたアンケート解析結果を、NECソリューションイノベータでは把握している。興味がある人は、ぜひ同社営業まで問い合わせてみてはいかがだろうか。

「取り残されたら、追いつくのは大変だから」

以前、筆者は、従業員40名ほどの中小運送会社を取材したことがあった。システム導入に取り組んでいる理由について、同社社長は「もし業界の流れから取り残されてしまったら、うちみたいな中小企業は、2倍、3倍の労力を費やさないと追いつけないですから」と答えてくれた。

業界の最先端を走る必要はない。しかし、ITがこれだけ普及している今だからこそ、取り残されない努力をすることは、経営努力として必然だと言うのだ。

他社の取り組みを知ることは、自社の取り組みを進めるための第一歩となる。例えば本レポートでは、カーボンニュートラルや物流DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する取り組み状況についても調査している。他企業が、どのようなことに取り組み、どのようなことに悩んでいるのかを知りたいあなたにとって、本レポートは最良の教科書となるだろう。

物流ビジネスの流れに取り残されないためにも、ぜひ本レポートで他社の取り組みを知ってほしい。

「物流や配送、物流システム(TMS/WMS)に関するリサーチ結果2022」をダウンロードする

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■プログラム
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(講師/経済産業省物流企画室長・中野剛志氏)
II. 食品製造、食品卸向け倉庫/在庫管理システム「ULTRAFIX/WMS for 食品卸」のご紹介
(講師/NECソリューションイノベータ)

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