ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

茨城でスマート物流実証が開始、セイノーHDなど

2022年10月3日 (月)

▲物流専用ドローン「AirTruck」(出所:エアロネクスト)

ロジスティクス次世代ドローンの研究開発型テクノロジースタートアップ、エアロネクスト(東京都渋谷区)、セイノーホールディングス(HD)、BOLDLY(ボードリー、東京都港区)、セネック(東京都新宿区)、茨城県境町は3日、ドローンや自動運転バスを活用した「スマート物流」の実用化に向けて連携協定を締結し、実証実験を開始したと発表した。2023年度中をめどに、日本初となる市街地でのレベル4(有人地帯における補助者なし目視外飛行)によるドローン配送サービス実装を目指す。

同町内で定常運行する自動運転バスを、既存物流と組み合わせることで最適な物流を構築する。具体的には、町民がスマートフォンのアプリで注文したスーパーの日用品や飲食店の料理などについて、自律飛行するドローンや自動運転バス、トラックなどを使って届ける、効率的な配送システムづくりに取り組む。法制度に沿ってドローンの飛行区域を段階的に拡大しながら実証を進める。

ドローン2台を導入し充電などが可能なドローンスタンド、荷物の集約拠点となるドローンデポを整備。その上で、無人地帯での目視外飛行や市街地での目視内飛行の実証を実施し、住民の理解促進やルートを検討する。22年末に予定されているドローンのレベル4飛行解禁以降は、無人地帯と市街地でのドローン目視外飛行の実用化に向けた実証を行う。

ドローンが飛行できないエリアでは、自動運転バスやトラックによる配送を行う。まとまった注文は陸送、少量だったり離れた場所だったりする場合は、ドローンで効率的に配送することで、将来的には注文から30分以内で商品を受け取ることができる物流システムの構築を目指す。

▲2023年度中の実装を目指すドローン配送のイメージ

実験には、エアロネクストがドローンメーカーのACSL(東京都江戸川区)と共同開発した、量産型の物流専用ドローン「AirTruck」(エアートラック)を使用する。荷物を機体の理想的な重心付近に最適配置できるのが特徴。エアロネクストが事業全体を統括し、セイノーHDは共同配送モデル構築、セネックは遠隔監視センターでの自動運転バスなどの運行管理といった役割をそれぞれ担う。