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長瀬産業、化学品特化共同物流サービス開始

2023年11月8日 (水)

ロジスティクス化学品総合商社の長瀬産業(東京都千代田区)は、化学品に特化した「化学品AI共同物流マッチングサービス」の提供を開始した。このサービスは、日本パレットレンタル(JPR、同)が提供するAI(人工知能)共同輸送マッチングサービス「TranOpt」(トランオプト)のシステムを活用したもので、化学品に特化した共同物流マッチングサービスの提供は業界初となる。化学品を取り扱う国内企業を対象に長瀬産業が提供・運用し、共同物流の成立時に手数料が生じる成功報酬型のサービスとなる。利用に当たっては別途年会費が必要。

▲「TranOpt」のサービス概要(クリックで拡大、出所:JPR)

近年、トラックドライバー不足の深刻化や運送業法改正による危険品物流の規制厳格化などの外部環境の変化に加え、化学品では安全面において一般品貨物との混載制限といった輸送の難しさや、臭いなどの問題から物流会社からも取り扱いを敬遠されるなど、化学品輸送の継続性が課題となってきている。

化学品の取り扱いに関する知見や化学品メーカー、物流会社などとのネットワークを持つ長瀬産業は、こうした強みを背景に2022年5月に化学品を取り扱う企業を対象とした研究部会を立ち上げ、共同物流マッチングサービスの実証実験を開始。JPRからトランオプトのライセンス提供を受け、参加企業である化学品・塗料・インキなどを取り扱う取引先や物流会社など20社を対象に、マッチングから共同物流までの検証を行ってきていた。

このサービスではトランオプトに実装されたAIにより危険物の混載を制御する新機能も利用が可能。また、荷主とドライバーとのマッチングを行う従来のサービスとは異なり、荷主同士をマッチングさせることで、定期運行されている効率の低い輸送便を対象にしたマッチングも可能となっている。これにより、輸送の効率化によるコスト削減や温室効果ガス排出量削減といった効果が期待できるという。トランオプトは今回のサービス以前に、生活雑貨・食品メーカーの共同配送向けに運用されており、復路の空荷解消などの実績がある。

▲危険物の混載を制御する機能も搭載(クリックで拡大)

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LOGISTICS TODAY編集部
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