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非緊急医療輸送は36年までに倍増、SDKIが市場予測

2023年12月7日 (木)

調査・データ市場調査事業を手がけるSDKI(東京都渋谷区)は、緊急ではないが医療目的で医師の診察を希望する人に提供される輸送「非緊急医療輸送」について、世界市場に関するレポートをまとめ、発行したと発表した。

それによると、市場規模は2023年に88億5000万米ドル(1兆3000億円)に及ぶと算定されている。その後も成長を続け、36年までに176億2000万米ドル(2兆5900億円)に達し倍増すると予測。同社の分析では、都市化と交通の課題が、成長に寄与するとみている。

非緊急医療輸送サービスは、人口が密集した都市部や公共交通機関の選択肢が限定されている地域で、医療施設に行くのが困難な人にとって不可欠になっているという。

23年半ばには、世界人口の56%が都市や町に居住していたが、30年までに、割合は60%に達すると予測されている。都市に人口が集中することで、公共交通機関が手足し、非緊急医療輸送市場の成長につながっていくという。

一方で同社は、効率的な非緊急医療輸送サービスの運用のためには、通信テクノロジーなどの統合が必要だが、コスト面や変化への抵抗などの要因が、新技術の導入遅延の足かせになる可能性を指摘している。

市場は、民間の有料患者輸送や保険による患者輸送、宅配サービスなどにセグメントが分類される。民間の有料患者輸送セグメントが36年までに市場全体の4割に達し、最高シェアを占めると予測。成長理由は、保険で輸送コストがカバーされないためだという。レンタカーサービス業界が栄え、同業界の収益は23年に992億米ドルとなり、今後も成長を続けるとみている。

市場の成長に向けて、主要企業の動向も注目されるという。23年10月には治療のために来日する外国人を含む顧客への情報提供のみを目的とした新しいウェブサイトを開設する企業が出てくるなどしてきたという。

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LOGISTICS TODAY編集部
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