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JR北海道、貨物列車脱線の原因はレールの腐食か

2024年11月19日 (火)

ロジスティクス北海道旅客鉄道(JR北海道)は18日、北海道森町のJR函館線で今月16日、貨物列車が脱線した事故について、レールの腐食が脱線の原因の一つになった可能性が高いと発表した。踏切の敷板で隠れている部分が腐食していたといい、定期検査では異常を確認できなかった。

事故は16日未明、同町のJR函館線鷲ノ木道路踏切で発生。21両編成の貨物列車のうち5両が脱線した。

現在、国土交通省の運輸安全委員会が事故原因を調査しているが、事故現場とみられる鷲ノ木道路踏切の下り線の線路のうち、右側レールに著しい腐食が見られた。腐食はレールの腹部で激しく、敷板で覆われていたため、目視ではわからない状態だった。一方、下り線の左レールと上り線の線路には、著しい腐食は見られなかった。運輸安全委員会は事故調査について言及していないが、JR北海道はレールの腐食が原因の一つである可能性が高いとした。

同社によると、レールは年に1回、目視で傷や腐食を確認するほか、レール探傷車による傷の有無の確認を1年から4年に1回の頻度で行っている。同踏切は年1回、探傷車による検査を行い、前回の検査でも超音波エコーの乱れが確認されたため、目視による確認を行ったが、敷板まで外さなかったため、腐食を発見できなかった。

同社では、レールの頭部より先に腹部の腐食が進行するという事態を想定していなかったため、検査のルールとして、敷板を外すことまで求めていなかった。

現場は海沿いにあり、海風の影響も考えられることから、同社は今回の現場に似た状況にある函館線の踏切7か所の点検を実施。このうち3踏切の5か所では敷板を撤去して目視による確認を行い、安全を確認した。

同社は今後、対象範囲を拡大して、超音波探傷器による点検を行うとともに、再発防止の対策を検討する。

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LOGISTICS TODAY編集部
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