

ロジスティクス23日3時59分頃、北海道の室蘭線洞爺・有珠間(北入江信号場構内)で隅田川貨物ターミナル発札幌貨物ターミナル駅行きの貨物列車が脱線した。この事故の影響で貨物列車に遅れが発生している。
脱線事故が発生したのは長万部から44キロ離れた地点で、3時59分頃、この列車の運転士から機関車前頭車の後ろ2軸が進行右側に脱線しているとの連絡が指令センターに入った。現在、貨物列車は北入江信号場構内(洞爺・有珠間)の2番線に停止している。原因は調査中。
6次頃の天候は曇り、外気温マイナス0.1度、風速は毎秒0.9メートル、最低外気温(1時時点)はマイナス1.7度だった。
脱線した軌道の構造は50Nレール、PCマクラギ。直近では22日10時に徒歩巡視で線路検査(洞爺-有珠間)を実施しており、その時点では異常がなかったという。また、2016年11月30日に高軌道検測車(マヤ車)による軌道変位検査を実施したが、整備基準値を超える軌道変位はなかった。
事故により、倶知安室蘭線道路踏切で監視カメラが火花を確認したほか、入江町踏切踏切ガードレール、倶知安室蘭線道路踏切のガードレール、ケーブル防護マクラギカバー、北入江町踏切の踏切敷板、北入江信号場構内ポイント、同マクラギ、地上子(洞爺-有珠間複数か所)がそれぞれ損傷している。
JR北海道のまとめによると、最近発生した列車脱線事故10件のうち8件が貨物列車によるもの。
■最近の列車脱線事故
年月日 | 発生時間 | 線区 | 発生場所 | 種別 | 列番 | 概況 |
2011.5.27 | 21:56 | 石勝線 | 清風山信号場 | 特急列車 | 4014D | 車輪形状不良により部位品が落下、それに乗り上げ脱線 |
2012.2.29 | 22時 | 函館線 | 八雲駅構内 | 普通ワンマン列車 | 890D | ポイントのフランジウエイ部の圧雪に車輪が乗り上げ前3軸が脱線 |
2012.2.16 | 20:51 | 石勝線 | 東追分駅構内 | 貨物列車 | 2092 | 雪によりブレーキが効かず脱線 |
2012.3.7 | 8:29 | 留萌線 | 箸別駅-増毛駅間 | 普通ワンマン列車 | 4931D | のり面からの雪崩と土砂に乗り上げ脱線 |
2012.4.26 | 5:36 | 江差線 | 泉沢駅-釜谷駅間 | 貨物列車 | 3061 | コンテナ荷物の偏積により脱線 |
2012.9.11 | 19:26 | 江差線 | 釜谷駅-泉沢駅間 | 貨物列車 | 2050 | コンテナ荷物の偏積と軌道の複合変位により脱線 |
2013.8.17 | 9時 | 函館線 | 八雲駅-山越駅間 | 貨物列車 | 3098 | 熱田川から氾濫した大量の水などにより道床が流出して軌道が変形し脱線 |
2013.9.19 | 18:05 | 函館線 | 大沼駅構内 | 貨物列車 | 8054 | 軌道変位を放置し脱線 |
2014.6.22 | 4:12 | 江差線 | 泉沢駅-札苅駅間 | 貨物列車 | 7066 | コンテナ荷物の偏積と軌道の複合変位により脱線 |